元アルゼンチン代表FWディエゴ・マラドーナ氏が2020年11月25日、ブエノスアイレス郊外の自宅で心臓発作を起こし、死去した。60歳。現地メディアが報じた。「神の手ゴール」「5人抜きドリブル」をはじめ、サッカー界に数々の伝説を残したスーパースター。マラドーナ氏に憧れ、同じように「ドリブル」を武器とする日本代表選手たちが、追悼メッセージを寄せている。
165センチメートルの小柄な体から繰り出される華麗なドリブルは、世代を超えて世界中の選手、ファンを魅了。日本の数々のドリブラーにも影響を与えた。
「何回もビデオ借りて見ての真似しての繰り返しやった」
エイバル(スペイン)のMF乾貴士(32)はインスタグラムで26日、「初めてプロの選手で憧れて、真似したのかがマラドーナやったなぁ」と回想。「何回もビデオ借りて見ての真似しての繰り返しやった。肩でトラップして後ろの相手抜いたのはほんまに衝撃やった!! 他にも凄いプレーがありすぎてそのプレーはあんま知られてないんやろなぁ。笑」とマラドーナ氏のプレーを振り返り、「亡くなってしまったのは残念やけど、ほんまにお疲れさまでした」と追悼した。
ビーレフェルト(ドイツ)のMF堂安律(22)は同日インスタで、「RIP legend #diegomaradona」と追悼。マラドーナ氏の現役引退後に生まれた堂安も、「小学生の頃、恩師に誕生日プレゼントでもらったDVDがマラドーナのプレー集だった。その頃から憧れはマラドーナだったなー。沢山の夢を与えてもらいました。ご冥福をお祈りします」と大きな影響を受けたことを明かしている。
MF香川真司(31)は同日、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)在籍時代に撮影したマラドーナ氏との2ショット写真を、インスタのストーリーにアップ。「#RIPMaradona」の文字と、サッカーボール、合掌の絵文字を添えた。
「毎日マラドーナになりきり、何度も何度も繰り返し1人で練習しました」
日本有数のドリブラーで、ドリブル技術についての自著もある前園真聖氏(47)は26日のブログに、氏のプレーが自身のスタイルに決定的な影響を与えたことをつづっている。
「小学生の頃にサッカーを始めて馴染みのサッカーショップに通い、スパイクやユニフォームを見るより楽しみだったのは、お店にたくさん置いてある海外の試合のVHSビデオを借りること たくさんある海外の試合やプレーヤーの中で圧倒的に僕の心を動かしたのはディエゴ・マラドーナだった 足に吸い付くようなコントロールで、他の選手とはまったく違う緩急をつけたステップで相手を抜き去るドリブルに魅了されました そこから毎日マラドーナになりきり、何度も何度も繰り返し1人で練習しました」
こう少年時代を振り返り、
「僕がドリブルを武器に自分のプレースタイルを確立できたのはマラドーナがいたからです マラドーナのおかげでサッカーをより好きになりサッカーの素晴らしを知ることができました マラドーナのプレーは目を閉じればはっきりと思い描くことができます。だから僕の心の中ではいつでもマラドーナと逢えることができます あなたに出逢えたことに感謝です ありがとう マラドーナ...」(原文ママ)
と感謝を伝えた。