このところ、「キメハラ」なる言葉が世間を賑わせていることをご存じだろうか。
たとえば、「東京スポーツ」は2020年11月8日付の紙面で「鬼滅大ヒットで『キメハラ』横行」と題して「キメハラ」について解説する記事を掲載(ネットでは7日に配信)。
勤め先から「感想文」求められる!?
それによると、
「『キメハラ』とは、映画、アニメ、漫画の『鬼滅の刃』見ていない人に見ることを押し付けたり、同作品に関する否定的な意見を許さなかったりする風潮を指すという」
と、現在、大ヒットを飛ばしている「鬼滅の刃」についての「ハラスメント」であると解説。実例として、神奈川県の介護施設のスタッフの話として、勤め先の所長から同漫画全22巻についての感想文の提出を要求されたとするコメントを掲載しつつ、ハラスメントの発生は問題であるとの論調で報じていたのだ。
また、9日には同記事を取り上げつつ、情報番組「五時に夢中」(TOKYO MX)が、「ブームを押し付けたことはありますか?」とのテーマで「キメハラ」に言及。出演者の若林さんとマツコさんが「キメハラ」についての意見を述べる中、番組サブ司会者の大橋未歩アナウンサーは、現在、夫に「進撃の巨人」を押し付けていると公表。12月6日から始まる「ファイナルシーズン」(NHK総合)の放送が始まる前に「仕上がってほしい」との思いで押し付け行為を行っていると明かしたのだった。
そもそも「キメハラ」という言葉はツイッターなどの一部で細々とつぶやかれていたが、ネットメディア「バズプラスニュース」が10月18日付記事で取り上げたあたりからにわかに注目を集めたという経緯がある。それが他メディア、そして特にテレビが報じる中で、一気に広まっていった。