「から好し」併設ガストへの転換も
苦境に陥っているジョナサンをどうテコ入れしていくのか。一つは、グループ内の他ブランドへの業態転換で活性化を図るというものだ。
例えば、前述のジョナサン渋谷桜丘店、目黒店、大久保店は11月中に「ガスト」へ転換され、すでに再オープンしている。また、すかいらーくHDではコロナ禍でのテイクアウト需要に対応し、「ガスト」の中に唐揚げチェーン「から好し」を設ける取り組みを進めてきた。説明会資料によれば、10月末で「から好し」を併設したガスト195店舗は、未併設のガストと比べて総売上が+8%を記録したという。
「から好し」併設型のガストは12月末まで480店の展開を目指しており、ジョナサンから転換した渋谷桜丘店、目黒駅東口店も「から好し」併設店だ。ガストの他には、パンケーキが人気の「むさしの森珈琲」やハワイアンレストランへの転換も図るとした。
既存のジョナサンはどうか。説明会で、谷代表はロードサイドにあるジョナサンの店舗について、従来「女子会」などを開いていた40〜50歳前後の女性利用者の割合が、コロナ禍で減少したと説明。「(食事に)誘うこと自体が憚れる世相の中で、ジョナサンは厳しい業績として出ている」とした。
その一方で、GoToイートキャンペーンなどをきっかけに「夢庵」「藍屋」といった和食チェーンにシニア層が訪れるようになったとし、谷代表は「メニュー改定も含めて、もう一度女性の方に誘い合って来ていただけるような施策をしっかりと打っていく」と、ジョナサンの客足回復にも期待を示した。