「ぴえん」商標出願で使えなくなる? アパレル会社申請にネット物議も「保険的な意味」

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   「え、これ許されるの?」「これアウトでしょ」――。アパレル会社の商標出願が、インターネット上で物議をかもしている。

   出願されたのは、若者に人気の絵文字「ぴえん」。なぜアパレルが商標権を欲しているのか。理由を聞いた。

  • ぴえんの商標出願ページ
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ぴえんのアパレルグッズ量産?

   ぴえんは、泣きたい様子を表す若者言葉だ。目を潤ませた絵文字とともに使われることが多く、「2020年上半期インスタ流行語大賞」流行語部門の1位にも選ばれた。

   絵文字は、文字や符号の業界規格「ユニコード」に「Pleading Face(訴えかける顔)」として登録されている。米アップルのiOSでは2018年10月から表示できるようになった。

   ぴえんの商標を出願したのは、アパレル会社「ブランチ・アウト」(東京都渋谷区)。1997年設立で、民間調査会社によれば、主な販売先はしまむら、ハニーズ、イオンリテール、ドン・キホーテなどがある。

   ぴえんの絵文字とテキストを出願し、対象となる商品・サービスは「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ、傘、皮革、ペット用被服類、ステッキ、つえ、かばん金具、がま口口金被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」。

   2020年10月29日に出願し、11月17日に特許庁のデータベースで公開されると、SNS上ではまたたく間に注目を集めた。多くは「え、これ許されるの?」「これアウトでしょ」と懐疑的な見方だ。

   商標をめぐっては、広告代理店大手「電通」(東京都港区)が今年6月、新型コロナウイルスの退散祈願としてブームとなった妖怪「アマビエ」の文字商標を出願し、「名称を独占しようとしている」と批判を集めた。同社は結局、7月に出願を取り下げた。

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