これまでの「禊」はサプライズ出演だった
ただ、これらの声が上がるたびに「渡部復帰とかネタバレやめろよ おもしろさ半減やん」と、番組の内容がネタバレしていると難じる声も同時に上がっているのだ。確かに、渡部さんが復帰するという情報が漏洩することは、それすなわち、番組の内容がネタバレするということであり、そのような展開を望まない視聴者が存在するというのは至極当然のことである。
また、「笑ってはいけない」において、これまで、ゲストの情報が事前に、それも番組の制作発表前に漏洩するという展開はなく、ゲストが誰であるかは、基本的には事前発表なし、もしくは放送直前の番組宣伝で匂わされるものだった。事実、これまでに「不倫騒動の禊」として同番組で復帰した袴田吉彦さん(2017年出演)と原田龍二さん(2019年出演)は共にサプライズで番組に出演しているため、報道通り渡部さんが出演した場合は、それこそ、異例の展開と言えるだろう。となると、なぜ今回、渡部さんが出演するとの情報が「事前に」漏れているのだろうか。
考えられるのは、渡部さんが番組に出演した場合の反響を予測すべく、番組側が自ら情報を漏らした上で、「観測気球」を上げているという可能性だ。渡部さんの件に関しては、「多目的トイレ内での不倫」という、袴田さんと原田さんの場合に比べてより大きく世の中を騒がせた感は否めず、このため、事前情報を漏洩させた上でどれぐらいの反発があるかを確認してから放送中に登場する分数を決めるといった「安全策」を取る可能性は、十分にあると言って良いのではないだろうか。
もちろん、その結果、渡部さんの出演シーンが「全カット」となる可能性もあるだろう。ただ、「笑ってはいけないシリーズ」は、もはや国民的年越し番組として定着しており、番組側としてはその看板に傷を付けるわけにはいかないのも事実。そう考えると、これら、漏れ伝わってくる情報が「観測気球」である可能性は、あながち低いとは言えないのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)