コミックマーケット準備会は2020年11月17日、21年5月に「コミックマーケット99」を開催する見通しを明らかにした。コミックマーケット(以下コミケ)は、1日に約20万人を動員する世界最大級の同人誌即売会だ。ことしは新型コロナウイルス感染症拡大の影響で5月と12月の開催を断念したが、次回99は1日数万人規模に縮小して開催予定だ。
例年より厳しい参加条件
2021年5月2日から5日の4日間、東京ビッグサイトの西・南展示棟のみで開催予定だ。昨今は企業ブースとして利用していた青海展示棟は使用しない。例年通りサークルと企業の出店を受け付けるが、ソーシャルディスタンスを意識した設営を行うために、サークルスペースの募集は前回の7割ほどの約2万3千スペースとなった。またコスプレに関しては、前回と同様に会議棟とTFTビル(東京ファッションタウンビル)を更衣室として用意する予定だが、一度に着替えられる人数を今までよりもかなり減らすとしている。
一般参加も激戦となるとみられる。会場の収容人数の制約により、サークル参加者だけでなく一般参加者も希望者多数で抽選となる可能性が非常に高いという。参加にあたっては、マスクの着用が義務づけられており、スマートフォン所持者は、厚生労働省新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)をインストールして常に稼働・携行することも求められている。さらに事前に連絡先の登録を呼び掛けられており、こちらはオンラインによる登録のみになる見込みだ。
また、インターネット上では開催時に「特定警戒都道府県」となっている都道府県在住者の参加が禁じられていることにも注目が集まった。「特定警戒都道府県」は、全国に緊急事態宣言が発令されるのに先んじて緊急事態措置を求められた13 都道府県(北海道・茨城・岐阜・東京・神奈川・埼玉・千葉・石川・京都・愛知・大阪・兵庫・福岡)を指すが、5月31日に全国の緊急事態宣言が解除されたために、現在はいずれの都道府県も含まれていない。
しかし昨今は再び新型コロナウイルス感染症の感染拡大が報じられていることからも、心配する声が上がっている。
準備会はこうした状況も踏まえて、「場合によってはさらに大きな決断をする可能性も念頭に置きながら、準備に臨むことを選択」したとし、専門家や関係機関等の助言を得ながら最善の運営に努めるとしている。
2021年5月2日~5日開催予定のコミックマーケット99につき、公式Webサイトにて発表を行いました。開催に向けての準備会からのご説明、現時点での感染症対策・大きな変更事項につき、ご一読をいただけますと幸いです。よろしくお願いします。https://t.co/phRwsuFFrl #C99
— コミックマーケット準備会 (@comiketofficial) November 17, 2020