「長い間、給食用にもだしパックを提供していますが、食中毒は起こったことがない」
ツイッターでも指摘があったように、思わぬ煽りがあったのがだしパックの製造業者だ。九州地方に本社を置くあるだしメーカーの代表は、取材に対し「この会社ができて30年以上経ちますが、だしパックが原因でヒスタミンが抽出されたという話は聞いたことがない。長い間、給食用にもだしパックを提供していますが、食中毒は起こったことがない」と話した。
墨田区の食中毒の報道は17日朝に知ったといい、代表は「私たちからすればいい迷惑ですよ。勘弁してください」と困惑。「だしパックという言葉が独り歩きしていると感じます」と話す。
「かつおや昆布などを配合して不織布に入れているのがだしパックで、原料はホテルや飲食店で使われているだしと同様のものです。結局だしパックというよりも、魚がどれだけヒスタミンを持っているかという問題になるのではないでしょうか」
厚労省食品監視安全課の食中毒被害情報管理室担当は、だしパックからヒスタミンが抽出されて食中毒が発生した事例があるかどうかについて「すべてを洗い出していないので断言できませんが、今のところ事例は確認できていません」と話す。保育園など子どもの多い施設では例年、ヒスタミンによる食中毒が多く発生するという。先述のようにネット上でも困惑する声があがっているが、同担当は「社会的な影響も考慮し、我々も墨田区の調査内容を注視しながら、伺える状況は伺いたい」と話している。
(J-CASTニュース編集部 青木正典)