「国際的なルールと異なる行動」「南シナ海などでとっている行動」への違和感増える
日本人が中国に「良くない印象」を持つ理由(複数回答)で最も多かったのが「尖閣諸島周辺の日本領海や領空をたびたび侵犯しているから」の57.4%(19年51.4%)で、「国際的なルールと異なる行動をするから」49.2%(同42.7%)、「中国が南シナ海などでとっている行動が強引で違和感を覚えるから」47.3%(同32.3%)、「共産党の一党支配という政治体制に違和感を覚えるから」47.0%(同43.0%)が続いた。この1年で、中国の南シナ海での行動や、国際的ルールと異なる行動に違和感を持つ人が増えたことがうかがえる。
また、この項目への回答からは読み取れないが、工藤氏は「基本的に日本人は中国のコロナ対策に関してはネガディブに見ている。それが中国の印象なり、中国政府に対する印象の悪化につながっていると言えると思う」とも話した。
逆に中国人が日本に「良くない印象」を持つ理由は、「中国を侵略した歴史についてきちんと謝罪し反省していないから」74.1%(19年60.5%)、「日本が魚釣島及び周辺諸島を『国有化』し、対立を引き起こしたから」53.3%(同56.9%)、「日本は米国と連携して軍事、経済、イデオロギーなどの面から中国を包囲しようとしているから」19.7%(同44.1%)、「日本のメディアが中国の脅威を喧伝するから」16.6%(同24.1%)の順に多かった。「日本は米国と連携して~」の選択肢を選んだ人が大幅に減り、米中対立が日中関係への認識にも影響したことがうかがえる。