民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏が2020年11月16日(日本時間、以下同)、香港警察が大ヒット中の人気漫画「鬼滅の刃」に類似したキャラクターを宣伝に使い、市民から批判が集まっているとツイッターで報告した。
周庭氏が指摘するように、このキャラクターは鬼滅の刃の主人公・竈門炭治郎を思わせる外見だ。
「原作を侮辱している」
周庭氏は、香港警察が13日にSNSに投稿した画像を引用し、「先日、香港警察がSNSに鬼滅の刃の主人公に似たキャラの画像を載せました」と報告した。
画像には、竈門炭治郎を想起させるキャラクターが写っている。「提子治郎」を名乗り、炭治郎のトレードマークである市松模様の羽織姿に黒い刀を握る。提子は中国語で葡萄を意味する。右上にはアニメのロゴそっくりのデザインで「騙滅之刃」と書かれている。
香港警察は今年6月、特殊詐欺被害防止の啓発マスコットキャラクター「提子」を発表していた。「提子治郎」もその延長戦とみられ、フェイスブックには「防騙之呼吸」「第十三型『便宜莫貪』!」と書き込んでいる。
投稿には約1500件近くの意見が寄せられ、香港市民らから「著作権はクリアしているのか」「原作を侮辱している」などと批判が集まっている。
周庭氏も先の投稿で「著作権問題で香港市民に大批判されましたが、警察は『それは炭治郎じゃなくゆるキャラの『葡萄』だ、著作権侵害ではない』と主張しました」と説明し、「鬼滅の刃が香港警察の宣伝道具になるのは悲しい...」と否定的な見解を述べた。