スーパーバンタム級3王者は全て無敗
これら正規王者の他にWBAとIBFにそれぞれ王者が存在する。スーパー王者を擁するWBAは、ブランドン・フィゲロア(米国)がレギュラー王座に就いており、IBFは岩佐亮佑(セレス)を暫定王者として認定している。WBAに関しては、スーパーとレギュラーの2王者が並行して防衛戦を行っていくとみられ、IBFはアフマダリエフと岩佐による王座統一戦が見込まれる。
スーパーバンタム級のスーパー、正規王者3人の共通点はプロデビュー以来無敗で、27歳の井上よりも年下であること。プロわずか8戦目でWBAとIBFの王座を手にした26歳のアフマダリエフは8勝(6KO)。今年(20年)8月に王座を獲得したばかりのWBO王者レオも同じく26歳で戦績は20勝(9KO)だ。バンタム級に続いて2階級制覇を達成したネリは今年12月に26歳となり、戦績は31勝(24KO)と無敗をキープしている。
この3王者のなかで井上の「ライバル」となりうるのはどの王者か。プロキャリアこそ8戦と場数を踏んでいないものの、豊富なアマチュアキャリアを持つアフマダリエフは怖い存在となりそうだ。2016年リオデジャネイロ五輪バンタム級の銅メダリストでもあるアフマダリエフは、18年3月にプロデビューし、20年1月にWBA、IBF王者ダニエル・ローマン(米国)を判定で破り2つの王座を獲得した。