立憲民主党の枝野幸男代表が2020年11月13日に高校生を対象に行った授業で、SNSに寄せられる誹謗中傷、いわゆる「クソリプ」への向き合い方を披露する場面があった。
枝野氏いわく、返信欄は「見てません!」。さらに「ミュートをバンバンかけている」ため、「否定的な意見は基本的には読んでない」。だが、政治家は、ある程度は反対意見にも耳を傾ける必要がある職業だ。こういった声を取り入れる方法についても明かした。
「初めから『敵だ』という感じでやってくる否定的な意見は基本的に見ていない」
枝野氏は、広域通信制高校「N高校」(N高)が主権者教育の一環として立ち上げた「N高政治部」のゲストとして登場。東京・永田町の衆院第2議員会館に集まった部員15人とネットで授業を受けている部員を前に約1時間にわたって講演した。事前に部員から寄せられた質問のひとつがSNSの活用に関するもので、
「枝野さんのツイッターの返信の欄(リプライ)には否定的意見もぶら下がっています。政治家はこうした否定的な意見をぶつけられがちですが、枝野さんは一人の人間として、本当のところ、どう思っておられるのでしょうか」
という内容だ。枝野氏は、いわゆる「クソリプ」は視界に入らないようにしていることを明かした。
「怒られるかもしれないが、返信欄、リプライ、見てません!それからミュートをバンバンかけているので、否定的な意見は基本的には読んでない。つまり、初めから『敵だ』という感じでやってくる否定的な意見は基本的に見ていない」
「ご本人の言葉で書いていただいているところでないと、なかなかフォローしないかな」
一方で枝野氏は「じゃあ、参考になる否定的な意見は見ないのか、そんなことはない」とも。600人程度いるフォロワーの書き込みを通じて、否定的な声も収集していると説明した。
「フォローしている皆さんが、その否定的な意見に対して、これは『これは一理あるよね』といった話があれば、そのフォローしている人たちの(ツイートを)を見ることによって、そこは追っかけていく、ということはできるので、本当に罵詈雑言だけ浴びせるような、ほとんど意味のない嫌がらせみたいなものは全く読んでいないので」
「我々は反対側の意見も一定程度聞かなければいけない責任があるから、そういった形で間接的に否定的な意見の中で、見る価値があるものは拾うが、普通の人の場合は見る必要ないんだから」
枝野氏がフォローしているのは、立憲をはじめとした野党議員や、メディア関係のアカウントが目立つ。枝野氏がフォローしたくなるアカウントはどんなアカウントか。授業終了後に出た記者の質問に対して、「フォローしたくないアカウント」について説明した。
「逆に言うと、なんで自分がフォローされていないんだろう思う人がいらっしゃるとしたら、リツイートが多いのは、できるだけ避けている。あまりリツイート率が多いと、ご本人の言葉で書いていただいているところでないと、なかなかフォローしないかな、という感じです」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)