フリーアナウンサーの小林麻耶さん(41)をめぐっての騒動の余波が広がり続けている。小林さんは2020年11月12日、自身のYouTubeチャンネル「コバヤシテレビ局」で、レギュラー出演中だった「グッとラック!」(TBS系)について、「降板を言い渡された」とする主張を展開。これに対しては、番組を放送するTBSがJ-CASTニュースをはじめとする各メディアに対し、小林さんと番組との間で日程的に合わないことがあり、小林さんが番組を降板したと説明するなど、双方の主張が食い違う展開となっている。
また、小林さんの所属事務所「生島企画室」は、正常なマネジメント業務を行う事が困難になったため契約を終了したと発表するなど、ただならぬ状況が続いている。そんな中、小林さんについて、同番組での発言が降板の原因となったとする「言説」がツイッター上を中心にネット上を駆け巡っているのだ。
「あきらかに不自然。やはりバイデン批判が原因なのか?」
あるツイッターアカウントは「バイデンへのあの件への言及が原因で小林麻耶が番組降板ならここは恐ろしい国だな」と戦慄。また、別のアカウントも「小林麻耶さん、バイデン候補の黒い噂を話したら降板ってなにそれ...」と、「ドン引き」するそぶりを見せているのだ。
同様のツイートは他にもあり、「あきらかに不自然。やはりバイデン批判が原因なのか?」と、小林さんがアメリカ大統領選挙のジョー・バイデン候補(77)を批判していたとツイート。これらのツイートに共通しているのが、小林さんが11月5日に「グッとラック!」に出演していた際にバイデン候補を批判し、それが、今回の小林さんの降板劇につながったとする「憶測」だ。
なお、これらの情報については、まとめサイト「Share News Japan」が「【バイデン批判】『グッとラック!』降板の小林麻耶さん、原因はこれか...(※動画)」とのタイトルで、番組の当該箇所を抜き出した動画を紹介。また、「Share News Japan」の当該ページに関しては「高須クリニック」の高須克弥院長(75)がツイッター上で拡散するなど、一定の広がりを見せている。
そこで、J-CASTニュース編集部は同日の放送の当該部分を録画で確認。その際の小林さんの発言を確認した。
「私はバイデンさんの過去に、とても気になるところがあって」
これらのツイートが指摘しているのは、同日の午前9時になったばかりの箇所。トランプ大統領とバイデン候補が掲げる政策の違いが、アメリカの対日姿勢にどのような違いをもたらすかを予測する議論の中、番組のメインキャスターを務める国山ハセンアナウンサー(29)が小林さんに対し、トランプ大統領とバイデン候補のどちらが当選した方が、日本によりメリットがあるかと尋ねたのだが、それに対し、小林さんは、
「私はバイデンさんの過去に、とても気になるところがあって。事務所のスタッフさんにセクハラ被害で訴えられたりとか、他にも、他の女性8人からセクハラ被害で訴えられたりですとか、現在の奥様の娘さんも薬物所持とコカイン使用とかで、警察に暴行の疑いで逮捕されてるけども証拠不十分で不起訴となってたりとか、ちょっと人柄的に......」
「先ほどのVTR見ると、すごく前を向いて頑張ってらっしゃるなという風に思うんですが、そういう情報を持ってしまうと、どうしても私は、この2人だったらトランプさんかなって感じですね」
との考えを披露。これに対し、国山アナが、「スキャンダルな一面も意外とあるからってことですよね?」と合いの手を入れると、
「スキャンダルというか、こういうのってっていう。スキャンダルっていうんですか、これを。セクハラ被害とか。そういう人たちが国の、そういう人が」
と、国山アナの「スキャンダル」との言葉が軽すぎるのではないかとの考えを表明。さらに、「日本だったらアウトですもんね」と、立川志らくさん(57)が小林さんの主張を補強しようとすると、
「そう、トップにいるっていうのは、やっぱもう、そういう人がっていうのはどうしても私としては、ちょっと、はい」
と、やはり、バイデン候補は大統領としてふさわしくないとする論調の意見を述べていたのだ。
これら、一連のやり取りだが、確かに、バイデン候補よりはトランプ大統領の方がいくらかマシであるとする論調の意見ではあるものの、別段、バイデン候補を激しく批判する内容とは言えるものではない。むしろ、小林さんのこの発言が「危険な発言」と言うのであれば、小林さんの前にたくさんのコメンテーターが「降板」させられていたのではないだろうか。そう考えると、ネット上に拡散中の「バイデン批判が原因で小林麻耶が『グッとラック!』を降板させられた」という言説は思い過ごしであろう。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)