「野生動物との正しい距離を意識して」 上野動物園、シャンシャン返還に向けた「パンダアクション」展開

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   ジャイアントパンダ「シャンシャン」を飼育する上野動物園は2020年11月10日、ツイッター上で「パンダアクション」と称した一連の投稿を行った。パンダを始めとする動物との付き合い方を考えさせる内容が多く、人々の注目を集めている。

  • シャンシャンは2020年12月31日に中国に返還される
    シャンシャンは2020年12月31日に中国に返還される
  • シャンシャンは2020年12月31日に中国に返還される

リツイート数に応じて未公開映像を公開

   シャンシャンは2017年6月12日に、上野動物園で誕生したジャイアントパンダのメス。東京都と中国野生動物保護協会間の協定において、20年12月31日に中国に返還することが定められている。これに伴い上野動物園では現在、シャンシャンに感謝し、人々にもっとパンダについて知ってもらう企画「花ひらけパンダの未来──ありがとうシャンシャン」を行っている。

   1972年10月28日、日本で初めてジャイアントパンダが来園したことから、上野動物園ではこの日を「パンダの日」と定めている。今回の企画は、この「パンダの日」である10月28日から実施されている。第1弾では上野動物園公式サイトが「シャンシャン」仕様となり、その後は過去に作成したパンフレット(パンダ舎編)の公開や、シャンシャン特別壁紙の配信を行った。そして、第4弾がツイッター上の「パンダアクション」だ。

   「パンダアクション」とは、ジャイアントパンダの保全について、1人ひとりが自ら何らかの行動を起こすことで、保全に対する認識を高めてもらうこと。上野動物園からは6つのパンダアクションが紹介されており、リツイートを呼び掛けている。リツイート数の合計が5,000を超えたツイートの数に応じて、未公開映像も公開するとしている。

最も伸びている投稿は?

   11月11日現在までに最もリツイートされているパンダアクションは、最初に投稿された「#ジャイアントパンダについて正しく知る」編だ。パンダの生態について詳しくツイートされており、クマの仲間なのにタケを食べることや、タケを持ちやすいよう第6の指と呼ばれる突起が前足にあることなどユニークな特徴を紹介している。

   次に話題となっているのが3番目に投稿された「#野生動物の利用について考える」編。

「日本で『かわいい』イメージだけが切り取られて広がった結果、悲惨な結果に追い込まれた野生動物がたくさんいます
ペットとして人気が出ると、密猟を引き起こします
飼えなくなって放たれると、命を落とすか害獣となるかの道のみ
『欲しい』と思ったとき、それがどんな結果を招くか考えてみましょう」

    ジャイアントパンダの減少理由の1つは密漁であるとし、パンダにとどまらない野生動物との関わり方について考えさせる内容となっている。

   この一連の投稿に対しファンからは、「動物は...可愛がるだけじゃダメなんだよね」、「野生動物を保護し繁殖のための研究がなされる施設を私は応援したいです」といったコメントが寄せられた。

姉妹サイト