米大統領選挙で共和党のドナルド・トランプ大統領の敗北が伝えられている中、日本のツイッターでは「日本初の外国人総理大臣」というワードが2020年11月9日にトレンド入りした。
発端になったとみられるのは、実在しないニュースを掲載する「虚構新聞」が9日に配信した『敗北トランプ氏、「日本初の外国人総理大臣」に意欲』という記事。ツイッター上では各界の著名人もこの「嘘記事」に反応するなど、注目を集めた。
「トランプ氏の関係筋」「政府関係者」が登場
虚構新聞は「現実にありそうでない」ニュースを日々掲載しているサイト。過去には「嘘ニュース」として報じたものが現実になってしまったとして、謝罪したこともある。
今回の嘘記事は「トランプ氏の関係筋」の話として、米大統領選で敗北が伝えられたトランプ氏が、日本の次期総理就任に意欲を示しているというもの。トランプ氏が10月末ごろから「米国外の指導者になれないか」と周囲に尋ねていたこと、英国やフィリピン、ブラジルなどが候補に挙がる中、とりわけ日本に関心を寄せるようになったことなどを伝えている。
こうしたトランプ氏の意向は「既に日本政府に伝えられている」とし、同紙はトランプ氏を受け入れるための法整備が必要だと説明。ここで、小渕恵三内閣時代の1999年4月1日に、外国人閣僚登用のための「大臣ビッグバン法案」が検討された、という当時の朝日新聞のニュースを引き合いに出した。その上で、「同じ方向性で対応できるかどうか、内閣法制局を中心として現在検討中」という政府関係者への取材内容を掲載している。
他にも、衆院選を前に与党内から「豪腕さに欠ける菅首相では勝てない」と不安視する声や、トランプ氏の外交手腕に期待する「トランプ待望論」が聞かれていることなどを報道。トランプ内閣が発足した場合は「歴代政権との整合性や継続性に配慮」し、「米国第一主義」を新たな政策として掲げる方針であることが伝えられた。