「会社経営的には厳しかったが、開催意欲は維持してきた」
しかし新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、コスプレ博は2020年2月末までは開催できたものの、コロナ感染が急激に拡大したことを受けて翌3月からの開催予定は全て中止となった。南さんは、新型コロナウイルス感染症の拡大がコスプレ文化に与えた影響についてこう語る。
「当社だけでなく、ほとんどのコスプレイベントが長期休止した事で、発表や交流の機会が失われ、コスプレイヤーの参加意欲・継続意欲が低下してしまった事が最大の影響。
この期間にコスプレを止めてしまった人も少なくないのですが、この期間に始めた人は僅かなので、現在のコスプレ人口は減少していると思われます。はたして、今後どこまで回復して行くか。状況回復の為には参加しやすいイベントを続けていくしかない、と思っています」
そして秋現在、社会活動が再開する流れになり、コスプレイベント再開の要望も強くなってきた。同人やコスプレにおいても、地方や小規模のイベントの再開が進んでいる。こうした状況を受けて、コスプレ博実行委員会は10月21日、イベントを実施すると発表した。次のイベント開催日時は12月20日で、約10か月ぶりとなる。会場はTFTホール。参加方法については今後、公開予定だとしている。
南さんは、イベント収入が途絶えたので会社経営的には厳しかったが、開催意欲は維持してきたと語る。そのモチベーションとなっているのは、人との交流への渇望だ。
「今は、ネット上でコスプレを発表する事もできますが、やはり、リアル(会場)で披露し、見て、撮って、交流するのが一番楽しいと思います。感染対策しつつこれからもリアルの交流を楽しんでもらえたら、と思います」