LINEとソフトバンクグループ
中村氏と言えば、2020年8月にテレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」が出前館のウーバーイーツに対する買収提案の観測を報じた翌日、同じ番組のインタビューで買収提案について問われて「うーん、内緒です」と述べた人物(出前館は同日のリリースで、報道に対し「事実無根」「当社が発表したものではない」などと発表)。退任に関する発表文には「中村利江氏の強い希望で当社の経営から退く」と記載されており、1億円以内の退職慰労金が贈呈される方向だ。
買収を巡る真相は藪の中だが、今も水面下で話が続いているとの見方は根強い。米ウーバーはソフトバンクグループ(SBG)の投資先であり、出前館の親会社のLINEはSBG傘下のZホールディングスとの経営統合を2021年に予定している。SBGが結び付ける形でフードデリバリー2強の統合が実現するのか。今後も注目を集めそうだ。