ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(27)=大橋=に挑戦したジェーソン・モロニー(29)=オーストラリア=の世界ランキングが急落した。WBA、IBFは2020年11月5日までに最新の世界ランキングを更新。2位にランクされていたWBAは8位にランクダウンし、IBFでは4位から11位まで下がった。
モロニーは2020年10月31日(日本時間11月1日)に王者・井上に挑戦し、2度のダウンを喫して7回KO負け。井上の強打の前に自身のボクシングが出来ず、悲願の世界王座獲得はならなかった。試合後に自身のインスタグラムを更新し、「今より強くなって戻ってくる」とコメントしていたが、世界ランキングは大きく後退してしまった。
井上次戦は?IBF指名試合ならば1位ダスマリナス
井上との世界戦が正式に決まるまで、モロニーは主要4団体の世界ランキングの上位につけていた。WBCでは4位、WBOは1位にランクされ、WBO王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)への挑戦の可能性を秘めていた。WBA、IBF王者・井上への挑戦が決まったことで現在はWBC、WBOともにランク外となっている。
最新のWBAバンタム級ランキングでは、レイマート・カバリョ(フィリピン)が1位につけており、IBFの1位はマイケル・ダスマリナス(フィリピン)。井上の次戦に関しては、WBO王者カシメロが対戦候補に挙がっているが、IBFの指名試合の可能性もあり、指名試合となれば1位ダスマリナスが対戦相手となる。
ボクシングの聖地ラスガスでのデビュー戦を衝撃のKO勝利で飾った井上の世界的評価は上がる一方で、海外メディアが格付けするパウンド・フォー・パウンド(PFP)ではトップに迫る勢いを見せる。一方、「モンスター」の餌食となったモロニーは世界ランキングが急落し、世界王座獲得への道のりは険しいものになる。