「同期により強い選手が何人かおり、若手の台頭も影響した」
「今回、3番目にゴールした49歳と最年長の高橋貢選手は、SGを21回も取っており、通算1487勝を挙げ、優勝も207回を数えます。今回出ていない選手でも、SGを15回取り、通算で1184勝、優勝101回となる43歳の永井大介選手がいます。40代で森選手を超えるような成績を残している選手は何人かおり、森選手は、同期に強いライバルがいる中でこれまで戦ってきたわけです。また、若くて強い選手が次々に現れてきており、森選手は最近、決勝戦には出ていませんでした。正直、今回もSGは取れないと思っていましたので、奇跡のような勝利だと思いますね」
その奇跡を生んだ理由について、溝口さんは、こう指摘する。
「確かに、1、2番手が落車したラッキーな面はあると思いますが、本人は、練習でスタートがばっちり決まっていたと話していました。スタートの速い荒尾選手を抑えて2番手でスタートを切っており、事前のレース勘がどんぴしゃで当たったわけです。もっと後ろなら、落車があっても優勝できなかったでしょう。また、森選手は、エンジンの整備を人の倍やったと明かしており、こうした努力が実ったのだと思います。最後の2周は、タイヤが滑って、態勢を崩していましたが、根性でトップに入りましたね」
年末に予定されているSGの1つスーパースター王座決定戦については、「森選手は、飛び抜けて強いわけではなく、力不足もあります。雨に強いとされているので、優勝できるかは天候などにもよるでしょう」と話している。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)