「地域では生き残るが、菅政権も含め国政への影響がある」
政治アナリストの伊藤惇夫さんも11月2日、J-CASTニュースの取材にこう話した。
「大阪の人から見れば、維新は地元密着型の政党で、大阪の応援団として、反東京のシンボルにもなっています。大阪維新に関しては、直ちに瓦解したり、消えて行ったりすることはないと思います。日本維新の会も、大阪や兵庫でそこそこの議席があり、大幅に伸びることはなくても、地域では生き残るでしょう」
ただ、今後の府政、市政運営などは難しくなっていくのではないかと伊藤さんはみる。
「財政が健全化したのも、インバウンド需要があったからでもあり、需要がなくなって大阪の経済も厳しくなっています。都構想の実現に多額のお金を投入しており、住民投票2回も計18億円余りかかるなどして、財政悪化の懸念もあります。吉村知事も、新型コロナウイルスの対策で支持を集めましたが、その支持もいつまであるか分からず、国政への挑戦も、そのときの状況次第ではないでしょうか」
維新の敗北で、国政レベルへの影響は出てくると伊藤さんは指摘した。
「維新は、全国展開を目指してきましたが、1丁目1番地の政策に訴求力がなくなったため、次の総選挙は、厳しい戦いになるでしょう。維新の勢いが止まって票を稼げなくなり、野党の票が割れることも少なくなる結果、維新と良好な関係にある菅義偉政権にも影響が出てくるのではないかとみています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)