講談社の週刊誌「週刊少年マガジン」公式ツイッターアカウントは2020年10月、中国読者に向けて声明を発表した。J-CASTニュースは、講談社にこの声明を発表した経緯について取材した。
「正規版を読むことは作家への応援にもなります」
「週刊少年マガジン」公式ツイッターアカウントは10月13日、「中国の読者の皆さま」と称して下記のような声明を日本語の画像で発表した。
「『週刊少年マガジン』作品に限らず、すべての漫画は正規版配信で楽しんでください。海賊版による違法配信や無断転載で読むのは『ゼッタイにダメ!』です。正規版を読むことは作家への応援にもなります。
『週刊少年マガジン』ではbilibiliと正式に契約して『EDENS ZERO』、『彼女、お借りします』、『イジらないで、長瀞さん』をはじめ多くの作品を正規に配信しています。これからも正規版を読んで『週刊少年マガジン』作品を応援してください。よろしくお願いします」
そして「自動翻訳でご確認ください」と、続くツイートで同様の全文を投稿した。
講談社は2018年10月から、中国のコンテンツ配信プラットフォーム「bilibili」から漫画の配信を行っている。このほか、TencentやKuaikanといった正規版漫画配信プラットフォームも活用しているとのことだ。
そうした中で中国読者に向けてこのような声明を発表した理由について、講談社広報室は10月27日、J-CASTニュースの取材にこう回答した。
海賊版だと知らずに閲読してしまっている読者も
「講談社では現在bilibiliなどの正規版配信プラットフォームと契約し、多くの作品を中国で正規配信しています。
ただ、中国には海賊版サイトが多く存在しており、近年は正規版と区別がつかないような体裁の侵害サイトが多く存在するようになっているため、現地では海賊版だと知らずに海賊版サイトで閲読してしまっている読者も少なくない状況です。
中国の読者の方々に改めて正規版での購読を訴え、また正規版配信サイトの存在を伝えることで、現地での正規版購読を促していきたいという考えで今回のメッセージを発信しました。
中国には正規版を読むことで作家を応援したいと考えている読者も多くいらっしゃいます。
今回のメッセージが正規版購読の拡大につながることを期待しております」
しかし今回の声明には、「何故、日本語で」、「中国でツイッター出来ないし」といったコメントも寄せられている。ツイッター以外でも同様の声明を発表しているか尋ねたところ、講談社広報室は、
「講談社からのメッセージは引き続き発信していきたいと考えていますが、いまのところTwitterのみでの発信です。
ただ、これまでも作品や編集部発のTwitterは現地のファンにweiboなどでリツィートされ、拡散されてきています。
今回のメッセージも中国では現地ファンにリツィートされると想定しています」
とし、ファンによる拡散を期待する姿勢を示した。
<中国の読者の皆さま>
— 週刊少年マガジン公式 (@shonenmagazine1) October 13, 2020
これからも正規版を読んで「週刊少年マガジン」作品を応援してください。よろしくお願いします。
長文となりますが、添付の画像をご一読ください。
▼全文は以下にも掲載しています▼
自動翻訳でご確認ください。 pic.twitter.com/GiPnIfKNgC