高校生に「eスポーツ」浸透進む 盛り上がる大会、教育現場にも...企業も積極支援

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   今年で3回目を迎える全国高校eスポーツ選手権が、2020年11月14日に開幕する。開催種目は「ロケットリーグ」及び「リーグ・オブ・レジェンド」の2部門となっており、予選大会を経て2021年3月に決勝大会が予定されている。

   今年度は新型コロナウイルスの影響で決勝まで含めてすべてオンラインでの開催となったが、すでに数多くのチームがエントリーを果たしている。第1回は153チーム、第2回は222チームが参戦し、熱い戦いを繰り広げた大会に、果たして第3回は何チームが参戦するのか注目が集まるところだ。

  • 全国高校eスポーツ選手権公式サイト。今回も熱戦が期待できそうだ
    全国高校eスポーツ選手権公式サイト。今回も熱戦が期待できそうだ
  • 全国高校eスポーツ選手権公式サイト。今回も熱戦が期待できそうだ

高校対抗大会に多くの視聴者が

   高校生を対象とした大会は、他にも存在している。高校対抗のeスポーツ全国大会「STAGE:0 2020」は9月に決勝大会が開催され、4日間のライブ配信視聴者数747万人という驚くべき数字を叩き出し、高校生のeスポーツ大会を視聴する文化が根付きつつあることを明らかにした。

   日本各地の高校ではここ数年の間にPCの学習機会を増やす、チームプレイを通じて協調性を高める効果などの理由から多くのeスポーツ部が立ち上げられている。また、通信制高校の中にはeスポーツ科を設立し、新世代のeスポーツプレイヤーや運営者の育成を進めるところも出始めており、若い世代へのeスポーツの定着は確実に進んでいる。

   eスポーツに必要な機材は高価な物も多いが、ハイエンドPCレンタルの株式会社サードウェーブは高校のeスポーツ部支援プログラムとして高価なゲーミングPCと光回線を1年間無償でレンタルするなど、企業側からも高校生に対する支援が積極的に行われている(すでに申し込みは終了)。

すでに主催、ライターなどで活躍する高校生も

   また、eスポーツをプレイする、視聴するという関わり方だけではなく、すでにeスポーツの関連業務に就いている高校生すら出始めているのが実情だ。個人でスポンサーを集めて数百人が参加する大会を開いた方や、ライター募集に応募してeスポーツライターとして活動している方など関わり方は様々だが、高校生の内から社会に出て何かを動かす、何かを作るという貴重な経験を積んでいるのは間違いない。将来、eスポーツの世界をより大きくし、より存在感を強めていくには、彼らのエネルギーが必ず必要になっていくだろう。

   そしてこれらの事から見えてくるのは、高校生が「eスポーツでなにかをしたい」と訴えたとき、その声に応えた大人たちが少なからず存在しているということだ。香川県のゲーム禁止条例などゲームに対しマイナスのイメージで捉える大人たちも少なからず存在しているが、それでも、若者たちを支える大人は確実にいる。もし何かをしたいと考えている若い方がいたとしたら、積極的に声を挙げてみることをお勧めする。

(eスポーツライター 早川清一朗)

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