NHK、あの「百地章」氏出演の波紋 「国営忖度放送」に堕したか、巧みな「方便」か

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小西議員「政治的公平等の放送法違反」VS山口二郎氏「世渡りも必要ということ」

   百地氏のインタビュー部分はNHKのウェブサイトにも記事として掲載され、その記事を紹介したNHKニュースのツイートには、250回以上「引用リツイート」された。その大半がNHKの人選に批判的なものだ。例えば元AKB48の内山奈月さんとの共著でベストセラーになった「憲法主義 ―条文には書かれていない本質―」(PHP研究所、2014年)などで知られる、九州大の南野森(みなみの・しげる)教授は、NHKのツイートを引用しながら、

「詳しくは知らんが、異論極論珍論を言って注目浴びて両論併記枠で出演確保する学界的にはぽかん?な法学者は時々どの世代にもいる。NHK御用達」

と指摘した。

   立憲民主党の小西洋之参院議員は、番組で流れたインタビューの画像とともに、

「安保法制を合憲と主張する全国で数人しかいない憲法研究者の百地章氏が登場。『任命拒否は妥当、学問の自由侵害はナンセンス』など言いたい放題の垂れ流し」

などとNHK批判をツイート。

「政治的公平等の放送法違反。国営忖度放送に受信料を求める法的資格はない」

と主張した。

   一方で政権に批判的なことで知られる山口二郎・法政大教授は、

「NHKのクローズアップ現代を見て、現場の制作者の良心を感じた。百地を出すのはけしからんではない。この程度のバランサーを入れておかなければ、後でつぶされる。目的を実現するためには、世渡りも必要ということ」

とツイート。日本学術会議の問題を指摘するための戦術としては、百地氏の見解を紹介することも妥当だとの見方を示した。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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