玩具大手「タカラトミー」が、着せ替え人形「リカちゃん人形」に関連して不適切なツイートをした騒動で、同社は2020年10月30日、「極めて不適切な投稿であったと深く反省しております」と謝罪した。
投稿は当面の間停止し、運用ポリシーを全面的に見直すという。
こんなおじさんにも優しくしてくれるリカちゃん...
問題となったのは、タカラトミーの公式ツイッターが21日、「#個人情報を勝手に暴露します」とのハッシュタグを添えたこんな投稿だ。「とある筋から入手した、某小学5年生の女の子の個人情報を暴露しちゃいますね...!」
続けて、リカちゃんの誕生日や身長・体重、音声サービス「リカちゃんでんわ」の電話番号ととともに「久しぶりに電話したら、昨日の夜はクリームシチュー食べたって教えてくれました。こんなおじさんにも優しくしてくれるリカちゃん...」とも書き込んだ。
一連の投稿には「気持ち悪い」「全然笑えない」と批判が殺到し、24日に謝罪とともに削除された。非難の矛先はこの投稿だけにとどまらず、リカちゃんのパンツの画像付きリンクとともに「本日は年に一度の#パンツの日 ぱ!ん!つ!ぱ!ん!つ!」などと書き込んだ過去の複数のツイートも問題視されている。
タカラトミーのツイッター担当者は、企業アカウント中では有名な人物だ。頻繁にメディアに登場しており、20年6月には他の企業担当者と合わせ、この担当者のインタビューを掲載した書籍『自由すぎる公式SNS「中の人」が明かす 企業ファンのつくり方』(日経BP)が刊行されている。
社会の一員として守るべきモラルに欠ける内容
タカラトミーは30日、「本来であれば、皆様の『夢』の実現のために、新しい遊びの価値を創造し、それを広く知っていただくためのSNSアカウントでの情報発信が、社会の一員として守るべきモラルに欠ける内容で、多くの皆様に不快な思いをさせてしまい、企業アカウントの投稿として極めて不適切な投稿であったと深く反省しております」とツイッターで改めて謝罪した。
今回の問題は「SNSアカウントの表現上の問題としてのみ捉えず、コンプライアンス遵守とモラル意識の問題」との認識を示し、新規ツイートの停止と、過去の一部ツイートを順次削除するという。
その上で、社員教育を再徹底し、運用ポリシー(コンプライアンス面や運営管理体制など)を全面的に見直すと誓った。