入団時の「境遇」にも共通点が
周東選手は17年ドラフト育成2位でソフトバンクに入団。ルーキーイヤーの18年にはフレッシュオールスターゲームで優秀選手賞を獲得し、翌19年には支配下選手登録を叶えた。19年シーズンは「代走のスペシャリスト」として1軍で重宝され、プレミア12でも日本代表として活躍した。
一方の福本氏も1968年のドラフト7位指名で阪急に入団。72年に記録したシーズン106盗塁、現役通算1065盗塁は今も日本で破られていない。福本氏は「育成出身やということで何となく勝手に自分と重ね合わせてしまうところもあって(ドラフト7位は今なら育成みたいなもんやしね)それからずっと気にして見ていました。ホンマもんやと思います」と周東選手の活躍を感慨深げに語った。
また、「周東選手が注目されることで『盗塁』が注目され、いろんなところでボクの名前を出してもらえてます。ありがとう。それを見た人がネットで『福本豊って誰やねん?』って見てくれることもあるかもしれんやん」と、自身への「恩恵」にも言及した。
ただ、「今度は周東選手の足を止めるためにきっといろんな研究されます」「各チームの若い捕手は周東選手の足を止めることで認められるチャンスがあるかもしれへんよ」と、今後は「周東対策」が激化してくると指摘。その上で、
「走れば走るほど楽しく、面白くなってくるのが『盗塁』だからとにかく『怪我』だけには気を付けて欲しいです。孫みたいな歳の周東選手へ...野球じーさんより」
と、さらなる活躍に期待を寄せた。
福本氏はこの文章の後、「#育成出身やということで何となく勝手に自分と重ね合わせてしまう」「#試合に出るということにきちんと向き合う姿勢」と、文章中のフレーズをハッシュタグとして大量に投稿。その興奮ぶりを改めて伝えた。
飾らない人柄と言動で、野球ファンから親しまれてきた福本氏。祝福コメントを読んだツイッター上のファンからは「毒が一切含まれてない」「温かみに溢れてる」と反響が広がっている。