2020年10月28日に放送されたTBS系情報番組「グッとラック!」で、クラスメートをあだ名で呼ぶことを禁止する小学校が増えているとの特集が組まれ、話題を呼んでいる。
「人間関係の深まりを支援するものだとも思う」
番組では、タレントの中川翔子さんがあだ名にまつわる自らの経験について、中学時代に胃が悪く嘔吐することもしばしばだった中川さんにつけられたあだ名が「ゲロマシーン」であり、投稿できなくなるほどのいじめに苦しんでいたと語った。しかし、現在多くの人に知られる「しょこたん」のあだ名で救われたことも多いとし「あだ名禁止」には反対していた。
ツイッター上でも、多くの人々がこのニュースに反応。著名人たちもそれぞれの持論を展開している。
声優の諏訪部順一さんは「『あだ名禁止』について色々と読む。呼ばれた当人が蔑称と感じるモノはやはりNGだと思うけど、双方親しみを感じるようなものはむしろあった方がいいとも思う。ひとつのルールですべてを縛るべきものとそうでないもの。後者の運用は基本、性善が前提になるワケだけど...優しくありたいものです。」として、親しみを持って呼び合うあだ名については肯定する姿勢を示した。
また、脳科学者の茂木健一郎さんも「あだ名は、自然発生的に生まれるものだから、人間関係の深まりを支援するものだとも思う。もちろん、悪意や中傷のあだ名は困るけど」として、あだ名で生まれるコミュニケーションについて言及した。茂木さんは「ちなみに、ぼくは『もぎけん』とか『もぎもぎ』とか『けんけん』とか言われていた(笑)」と自身のあだ名をツイートし、フォロワーから「『もぎもぎ』かわいい」との反応もあるようだ。
イエス・キリストもあだ名をつけていた
ロート製薬の公式アカウントでは「あだ名禁止がトレンドですが...ロート製薬では『ロートネーム』という公式のあだ名が各社員あります」として社内でのあだ名"ロートネーム"の存在を明かした。"ロートネーム"は入社時に自分で決め、社員証にも印字されるそうで、「ロートネームのおかげで呼び方にもこまらないし、話のきっかけにもなるんです。由来が謎な人も結構いる...笑」と活用法をツイート。フォロワーからの「社長や取締役もあだ名で呼べる・・・の?」という疑問に対しても、「です!新人の頃、飲み会の時とかに『ロートネームなんですか??』とかから話しかけたりしてました」と回答。あだ名を活用してコミュニケーションをとっているようだ。
上馬キリスト教会でも、「イエス様って結構弟子たちにあだ名つけてます。ペテロだって本名はシモンなのにつけられたあだ名ですし、ヤコブとヨハネの兄弟は「雷の子」って呼ばれていましたし。」とキリスト教にも存在する「あだ名」について投稿。「おんなじ名前の人をあだ名で呼び分けるケースって多かったんでしょうねえ」とリプライする人もいるなど、あだ名の利便性について考える人も多いようだ。