伊藤詩織氏「書類送検」をどう評価すべきか 弁護士に聞くその実際

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   ジャーナリストの伊藤詩織氏が、元TBS記者で同局元ワシントン支局長の山口敬之氏の告訴により、虚偽告訴と名誉毀損で書類送検されていたことが2020年10月26日、分かった。伊藤氏側がJ-CASTニュースの取材に「書類送検されたのは事実です」と認めた。

   山口氏がSNS上で明かしたことをきっかけにインターネット上で注目されているが、「書類送検」をめぐって反応が割れている。そもそもどんな手続きなのか、弁護士に詳しく聞いた。

  • 伊藤詩織氏(2019年12月撮影)
    伊藤詩織氏(2019年12月撮影)
  • 山口敬之氏(2019年12月撮影)
    山口敬之氏(2019年12月撮影)
  • 伊藤詩織氏(2019年12月撮影)
  • 山口敬之氏(2019年12月撮影)

伊藤氏「警視庁から虚偽告訴、名誉毀損罪で取り調べを受ける」

   伊藤氏は山口氏から15年4月に性的暴行を受けたとして、民事裁判で1100万円の損害賠償を請求し、東京地裁は19年12月、山口氏に330万円の賠償を命じた。山口氏はこれを不服として20年1月、東京高裁に控訴している。

   刑事手続では伊藤氏が山口氏を準強姦で告訴し、書類送検されたが、東京地検は16年7月、嫌疑不十分で山口氏を不起訴処分。伊藤氏は17年5月に不服申し立てをしたが、検察審査会は同年9月に不起訴相当と議決した。

   今回は反対に、山口氏の伊藤氏に対する告訴となる。山口氏は23日に出演したインターネット番組で伊藤氏の書類送検について触れ、一部ネット上で注目された。すると山口氏はフェイスブックで25日、「伊藤詩織氏が書類送検されたのは事実です」と投稿し、経緯を説明した。

   投稿によると、山口氏は19年6月に刑事告訴状を警視庁に提出。「伊藤詩織氏が虚偽の犯罪被害を捏造して警察や裁判所に訴え出た上に、『デートレイプドラッグを盛られた』など、裁判では一切主張していない事を含め、ウソや捏造や根拠のない思い込みを世界中で繰り返し発信して、私の名誉を著しく毀損し続けているからで、罪状は『虚偽告訴』と『名誉毀損』です」としている。

   告訴状は19年7月に受理され、その後20年9月28日に書類送検したとの連絡を警視庁から受けたという。「伊藤詩織氏自身も、容疑者として取り調べを受けた事を先日認めています」とも書いている。

   その伊藤氏は9月23日のフェイスブック投稿の中で、「引き続き、オンラインでの誹謗中傷や、今月は突然、警視庁から虚偽告訴、名誉毀損罪で取り調べを受けるなど日々、心が折れそうになることもありますが、そんな時に支えてくれる方々に心より感謝します」と記述。山口氏の投稿と合致する部分がある。

   J-CASTニュースが10月26日、山口氏の投稿内容について伊藤氏の広報担当に確認すると「書類送検は事実です」と認めた。19年6月に山口氏から告訴状が出されたと、担当弁護士を通じて伊藤氏に連絡が入り、20年9月に本件について取り調べを受け、9月28日に書類送検されたという。一方、「あくまで送検という段階です」としており、起訴や不起訴など検察の判断は出ていないとしている。

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