「鬼滅の刃」の次に来るジャンプ作品は? 呪術廻戦、チェンソーマン...SNS人気を分析

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   2020年10月中旬、人気アニメ「鬼滅の刃」の映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が映画館で公開された。公式発表によれば、公開3日間で動員342万人、興行収入は46億円を記録したという。現在は各地でLiSAさんが担当した主題歌「紅蓮華」が流れ、食品や生活雑貨などの幅広いコラボグッズが販売されており、社会現象と化したコンテンツと言える。

   漫画家・吾峠呼世晴さんによる同名の原作漫画は、2016年から20年の間に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されており、シリーズ累計発行部数は1億を超えた(2020年10月時点)。同期間には、漫画「約束のネバーランド」(原作:白井カイウさん、作画:出水ぽすかさん)も連載されており、こちらもシリーズの累計発行部数は2500万部(10月月時点)を突破する大人気漫画であった。

   ではこの2つのマンガが完結した今、次来る漫画は何だろうか。ファンからは「呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)」、「チェンソーマン」などに注目が集まっている。

  • 次に「週刊少年ジャンプ」の看板を担う作品はどれだろうか?
    次に「週刊少年ジャンプ」の看板を担う作品はどれだろうか?
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ここ半年で最も盛り上がったのは...

   今回は、「鬼滅の刃」の次枠を担う漫画として2016年以降に連載開始された漫画に注目していく。2016年以降に連載が始まった漫画で、現在ジャンプ本誌に1年以上掲載されているタイトルは、「ぼくたちは勉強ができない」(筒井大志さん)、「Dr.STONE」(原作:稲垣理一郎さん、作画:Boichiさん)、「呪術廻戦」(芥見下々さん)、「チェンソーマン」(藤本タツキさん)、「夜桜さんちの大作戦」(権平ひつじさん)の5作品。

   また連載期間は1年未満であるものの注目されているタイトルには、「アンデッドアンラック」(戸塚慶文さん)が挙げられる。同作は、niconicoとダ・ヴィンチによるユーザー参加型のマンガ賞「次にくるマンガ大賞 2020」で1位を獲得している。

   これらの漫画の中で、ここ半年最も盛り上がった漫画はどれか、SNS分析ツール「ソーシャルインサイト」で、各作品タイトルを用いたツイートの推移を比較した。(なお、ソーシャルインサイトのデータはサンプリングされたものであり全量ではない)。最もツイートされた漫画は「呪術廻戦」で、僅差で次点が「チェンソーマン」。両作の7分の1ほどのツイートで「Dr.STONE」が続き、「アンデッドアンラック」、「ぼくたちは勉強ができない」、「夜桜さんちの大作戦」となっている。

アニメ化で盛り上がる「呪術廻戦」

   「ぼくたちは勉強ができない」と「Dr.STONE」は2019年、「呪術廻戦」は20年、テレビアニメ化を果たしている。「Dr.STONE」は21年1月から2期も放送される。一方で「呪術廻戦」は今月からMBS/TBS系で放送が始まっており、今現在最も盛り上がっている漫画の一つと言える。同作についてゲームシナリオライターの一石楠耳(いっせきくすじ)さんはこうツイートする。

「世間は鬼滅アニメで超盛り上がってるけど、『今ある面白い原作を真剣にアニメ化したら当たる』ということに気づいてくれたジャンプが送り込んだ第二の矢、呪術廻戦がとんでもねえことになっているのにそろそろ皆さんお気づきでしょうか。ジャンプは現在進行系でもうひとつ社会現象を起こそうとしている」

   「鬼滅の刃」はアニメ化をきっかけに爆発的ヒットを果たしている。同作のアニメを担当したのは、「Fate/stay night[Unlimited Blade Works]」や「活撃 刀剣乱舞」などを手掛けたことで知られる制作会社「ufotable(ユーフォーテーブル)」だった。

   一方「呪術廻戦」のアニメーション制作を手掛けたのは、「MAPPA(マッパ)」。過去には「ゾンビランドサガ」や「賭ケグルイ」といった人気アニメを手掛けており、細かな作画や印象的な色遣い、躍動感ある動きに定評がある。今後は、人気アニメのテレビ最新作「進撃の巨人 The Final Season」を担当することも決定しており、勢いにのっているアニメーション制作会社だ。ファンからの期待も高まっている。

「少年漫画の王道な感じ!そしてイマドキ!MAPPAは裏切らない」
「これも鬼滅のようにアニメ化でブーストがかかるパターンかな。MAPPAの作画は流石のレベルだし」
「呪術廻戦、作画に鬼滅の刃に続けというMAPPAの本気を感じる」

アニメ化作品に負けない熱量の「チェンソーマン」

   またSNSでは、「呪術廻戦」に次ぐ勢いがある作品が「チェンソーマン」だった。2019年1月から連載されている作品で、アニメ化などの発表はまだない。それにもかかわらずSNS上では、アニメ化作品と並ぶ勢いがある。

   ツイッター上で最初に大きな話題となったのは、19年3月4日。「少年が死んだ父の借金を返す話」というタイトルで、週刊少年ジャンプ本誌に掲載された「チェンソーマン」1話全編が公開された。このツイートは大きな反響を呼び、現在までに約9.9万リツイートされ、本誌連載への注目も高まった。

(2019年1月1日から3月31日のサンプリングされたツイート数)
(2019年1月1日から3月31日のサンプリングされたツイート数)

   この投稿を行った、同作の作者である藤本タツキさん本人もSNS上での注目が高い。藤本さんは、「ながやま こはる」という名義でツイッターを行っており、数々のツイート本文では、藤本さんの妹だと称し、女児のような日常を呟いている。このアカウントが藤本さん本人である旨は20年7月、「ジャンプルーキー」公式サイト上のブログで明かされおり、多くのファンを動揺させた。作品の内容はもちろん、このようなSNSの活用法がファンの注目を集めている。

   同作の累計発行部数は8月時点で300万部ほどだったが、10月現在、420万部に到達。ジャンプの看板作品になるのではないかといった期待も寄せられている。

「アニメ発表すらないのに勢いが凄い」
「この勢いでチェンソーマンもアニメ化したらいいな」
「チェンソーマンはジャンプの看板張るだろ」
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