なぜ視聴者は、タレコミしたくなるのか
「今回のコレコレとかって、結局ウワサ話をそのまま喋っちゃってるというだけですよね。本当かどうかも分かんないと。見てる方も裏は取れないので、基本的には『言ったもん勝ちだよね』っていう空気があったじゃないですか、暴露系って。で、言ってしまって、自分の閲覧数が回るということで、『相手の被害など知ったこっちゃない』というふうに悪ぶるのがまたみんなの注目を集めてしまうと。『あいつ反省してないぜ』っていうのがかえってバズっちゃって、逆に新しく注目を集めてしまう」
また、「迷惑系」と「暴露系」の台頭には、「確信犯」的な発想と、視聴者のアシストも影響している。
「へずまの時なんか、僕らも『取り上げるから図に乗るんだ』と批判されたんですけど、それは実は向こうも分かっててやってるんですよね。で、『反省してないぞ』って言ってる人も多分『半々』な感じがずっとしてて。本当に怒ってる人と、煽ってる人ですよね。『反省してないぞ』と煽ることで、もっと注目を浴びせちゃってる。それも確信犯なんですよ」
「そういう意味で、やってる方も確信犯で。注目を集めて、閲覧数を回して、自分の収入にする。あるいは人気になって、どこかのメディアに取り上げられて出たりする。というような有名人願望と収入を増やすという2つの目的がありますし。見てる方も『普通の人は知らないだろ。俺はこいつを昔から知ってる』というような意識で煽って、『無茶』に加担してるわけですよね」
「UUUMみたいなところとか、ライバーみたいなところでも、抱えている配信者、いわばタレントが変なことをすると自分の会社の評判に関わってくる。例えば株式公開を目指していたらリスクファクターでしかないので、『無茶をするな』と注意した上で、合わないようであればお辞めいただくしかないと」
ぺけたんさんの場合、「暴露系」が紹介した告発がきっかけで活動休止となった形だ。なぜタレコミをする人がいるのだろうか。
「それは完全に面白がって煽ってるわけですよね。『あいつ気に入らないな。こんなことしてるんじゃないの』みたいなことを『ちょっとコレコレにたれこもうぜ』と。そしたらまたSNSでバズって、自分が嫌だと思ってる人物は被害を受け、人気が落ちて。で、コレコレの方が人気が上がれば、自分が嫌だと思ってる人がネット世論ではもっと悪い奴みたいになるだろうと。そういう単純な復讐心とか、嫌がらせっていうつもりでやってると」
「また、『ハンドルネームなんとかさんからこういう情報がきています』と紹介したりもしますよね。そうするとラジオでハガキを読まれたような満足感があると思うんですよね」