新ドラマ「タリオ」は令和の「TRICK」? 名作ドラマ連想する人続出のワケ

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   俳優の浜辺美波さん(20)と岡田将生さん(31)さんがダブル主演するドラマ「タリオ 復讐代行の2人」(NHK総合)の第2回が2020年10月16日に放送された。

   同ドラマは、若くして弁護士資格を取得するも、謀略により弁護士資格をはく奪されてしまった白沢真実(浜辺さん)と、経営コンサルタントを装うも、その正体は復讐代行業を営む詐欺師の黒岩賢介(岡田さん)の2人が、さまざま事件を解決する1話完結型のミステリー。第2回となる16日の放送では、作中では埼玉県内に存在するとされた架空の村の中で発生するトラブルを2人が解決していく様子が描かれたが、視聴者からは「令和のTRICK見てる」といった反応が上がったのだ。

   「TRICK」といえば、仲間由紀恵さん(40)と阿部寛さん(56)がダブル主演を務めていた、00年代にテレビ朝日系で放送されたドラマシリーズ。ストーリーは2014年公開の映画「トリック劇場版 ラストステージ」及びスペシャルドラマ「TRICK 新作スペシャル3」をもって完結したが、視聴者の中にはいまだ根強いファンがおり、まさに「往年の名作」と言えるシリーズだが、今回、視聴者から「タリオ」について、「TRICK」との相似性を指摘する声が上がっているのだ。

  • 浜辺美波さん(2018年撮影)
    浜辺美波さん(2018年撮影)
  • 浜辺美波さん(2018年撮影)

上下関係が定かではない男女の凸凹コンビが事件を解決!?

   「タリオ」の第2回のテーマは、村人の多くが心酔してしまっている新興宗教の教祖の悪事を暴くというもの。自在に火を操るという「火出教」の教祖(伊藤歩さん=40)に妻を呪い殺されたという村の住民(竹原ピストルさん=43)からの復讐代行を依頼された2人は、インチキ教祖がボロを出す瞬間を待ちつつ、村の旅館に泊まって情報収集。終盤には教団関係者に身柄を拘束されるも、最終的には教祖の悪事を白日の下にさらすことに成功したが、作品を見ると、確かに「TRICK」との相似性を見出すことが出来る。

   事件を解決すべく奮闘するのは、標準的な背丈の若い女性と、その女性よりも年上と思しき長身の男性。凸凹コンビとも言うべき2人の上下関係は定かではなく、年下である女性が男性を呼び捨てにするシーンがある一方で、女性の凡ミスを男性がフォローして、したり顔を決めるなどという演出もあるなど、その「主従関係」は流動的......といった「迷コンビ」ぶりが「TRICK」を連想させるようだ。ネット上でも「『タリオ』すこし『TRICK』くさいな」といった指摘が相次いでいる。

   なお、「タリオ」はドラマオリジナル作品だが、その原案を担当する脚本家の蒔田光治さんは、「TRICK」では脚本を(共同)担当していた。このためか、ツイッター上では「TRICKの令和版だな。脚本に蒔田光治が入ってりゃあそうか」という声も出ている。

発揮された「土俗ミステリー」ぶり

   加え、第2回は特に上記のような声が多かった。というのも、第2回はより「TRICK」的な要素が多かったと思われるからだ。

   前述の通り、第2回の舞台となったのは、埼玉県内に存在するとされた架空の村で、そこには、さまざまな工作活動によって「霊能力」を持つと見せかける悪役が登場。その「霊能力」の正体を暴こうとする主人公たちとのバトルを経て、インチキが白日の下にさらされるというものだったが、こうした展開は確かに「TRICK」では何度も登場しており、放送当時、視聴者の間では「土俗ミステリー」との名前が付けられたフォーマットなのだ。

   加え、今回は「霊能者」が女性教祖だったことから、「2話ではがっつり人里離れた村にいる霊能力者のインチキを暴くみたいな。全然母の泉」と、2018年に死去した女優の菅井きんさんが女性教祖・ビッグマザー役を務めた「TRICK」の第1シリーズの第1話~第3話に登場した宗教団体である「母之泉」を連想したとする声も上がっているほどだ。

   なお、次回予告によると第3話の放送内容は、会社からのパワハラが原因で死去したとみられる父親の敵討ちを願う9歳の少女が依頼人という展開であり、第2回のような「土俗ミステリー」とは一線を画した内容の模様。ただ、それがなくとも、「凸凹コンビ」が事件を解決するという点は変わらない以上、やはり、視聴者は「TRICK」的要素を期待してしまうのではないだろうか。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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