「ナイトタイムエコノミー」議論されていたのに...
他方、将来の訪日誘致へのマイナスを懸念する声もある。終電が早まり、夜の街の賑わいに陰りが出れば、「いずれ訪日外国人旅行者(インバウンド)が戻ってきた時に日本の競争力が失われる」という心配だ。そもそもコロナ禍前には、自民党議員や旅行業界などから、夜間の経済活動「ナイトタイムエコノミー」を活発化させようという動きが持ち上がっていた。外国人旅行者から「日本には夜、遊べる場所が少ない」という不満があったからだ。このため「鉄道の24時間運行」を求める声さえ出ていたが、終電繰り上げはまさに、これに逆行する動きとなる。
「現状に即した対応は必要だが、鉄道の運行については将来、さまざまな議論になる可能性もある」(旅行関係者)との声も出ている。