「文在寅政権がある状況においては、もうやむを得ない、ある程度解決が難しいんじゃないか」
一方で、日本側の韓国に対する感情は大きくは変化していない。「良くない印象を持っている/どちらかといえば良くない印象を持っている」という回答は、19年は49.9%だったが、20年は46.3%に下落。「良い印象を持っている/どちらかといえば良い印象を持っている」という回答は、19年の20.0%から25.9%に増加した。
言論NPOの工藤氏は、15年末の慰安婦合意が事実上反故にされた問題や、元徴用工問題で日韓関係の膠着状態が続いていることを背景に、「無関心」や諦めに近い感情が生まれている可能性を指摘した。
「日本の国民は、こうした動きの中で、日韓関係というのは、文在寅(ムン・ジェイン)政権がある状況においては、もうやむを得ない、ある程度解決が難しいんじゃないかと思っている人たちが多い。ある意味で無関心というか、その状況の大きな変化に、日本の世論が反応しない行動が出てきている」
世論調査では、「日本と韓国の関係は、現在の自国にとって重要だと思いますか」という設問もある。韓国側で「重要である/どちらかといえば重要である」と答えた人は82.0%いるのに対し、日本側は48.1%にとどまった。日韓関係の重要度への認識の違いが、好感度の変化にも影響しているとみている。
調査は日本では9月12日から10月4日まで訪問留置回収法、韓国では9月11日から9月25日まで調査員による対面式聴取法で行われた。有効回答数はそれぞれ1000、1006だった。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)