ねほりんぱほりん「同人」特集は余波もディープ ツイッターで明かされた裏話の数々

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   NHK・Eテレで2020年10月14日に放送された、「ねほりんぱほりん」が大きな反響を呼んでいる。同番組は、聞き手の山里亮太さんとYOUさんをモグラに、顔出しNGのゲストをブタのぬいぐるみに「変身」させて、ディープな世界を根掘り葉掘り聞きだすトーク番組だ。

   今回は、「同人漫画家」に関する特集を放映した。同人漫画家とは、同じ趣味や志を持っている人たちが自費で作る本「同人誌」を制作する人々である。番組では、3人の匿名同人漫画家をゲストに迎え、同人活動を紹介した。漫画家の赤松健さんと田中圭一さんも解説として登場し、大きな反響を呼んだ。

  • 「ねほりんぱほりん」公式ツイッターアカウントより
    「ねほりんぱほりん」公式ツイッターアカウントより
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「誰かの地雷は誰かの主食」

   同人誌の多くは、既存の漫画やアニメなどを基にした二次創作作品である。個々人の多様な趣味・趣向が色濃く反映されている作品でもあるとして、番組MCの山里亮太(ねほりん)さんとYOU(ぱほりん)さんは、「同じ原作でも広げるポイントが違うんですね」と、同人の世界に魅入られていく。一方でYOUさんは、別の趣向の人と揉めてしまうこともあるのではないかと危惧する。それに対しゲストのはるみさん(仮名)は、

「誰かの地雷は誰かの主食」

   と述べる。ある人が苦手な表現であっても、また別の誰かからは好まれるものであるかもしれないといった趣旨の発言である。山里さんは、「成熟してるんですよ。私と違うって怒ることが、いかに物を楽しむ上で損してるかを知ってるってことですよね」と納得。視聴者からも「ほんこれに尽きるでござるな」、「100億回声に出して言いたい」といった共感の声が寄せられた。

   さらに「二次創作」は、原作ありきの存在だ。原作者はどう感じているのか、「魔法先生ネギま!」の作者として知られる赤松さんは、「すごい愛されているなと言う感じがしますよ」と、同人活動に対して好意的な見方を示す。さらに現在は、同人活動出身の漫画家も数多くいるとして、

「同人という裾野がなくなると漫画界の頂点が低くなる」

と同人が日本の漫画界に大きな意味を持つ旨を語った。

「豚になってもその格好するとは」

    番組には、手塚治虫さんの絵柄で(不謹慎ではあるが)「お下劣サイテーパロディー漫画」を描くことなどで知られている田中圭一さんも出演。ブタの姿で登場したのだが、手塚さんを意識したような帽子やメガネをかけている。これを受けて、手塚さんの娘であり「手塚プロダクション」取締役の手塚るみ子さんはツイッターで、

「豚になってもその格好するとは」

と反応。そして、「原作へのリスペクトが感じられるかどうか。そしてそれを超えるユーモアとセンスがあるかどうか。大事な点です」とコメントした。

   さて番組内で田中さんは、商業とは異なる同人活動のやりがいや、楽しみを熱弁した。自作の「ねほりんぱほりん」の二次創作漫画も紹介されたが、過激な成人向け表現を含むため表紙など一部分のみ放映された。そのため田中さんは番組放映後、ツイッター上で漫画の全編を公開した。

   また、赤松さんと「ねほりんぱほりん」公式アカウントもツイッターを更新。赤松さんは番組内で、自身も人気漫画「セーラームーン」の二次創作を書いていたことを語っていたのだが、それが原作者・武内直子さんに知られていたことを明かした。

「まあ私の場合は、セーラームーン原作者の武内直子先生に『赤松先生の同人誌下さい~』と飲みの席で言われたくらいですから、もう公認みたいなものなのですよ! (※もちろん内容的にお見せできませんでしたが...)」

   さらに「ねほりんぱほりん」公式ツイッターアカウントでは、ゲスト3人の仮名の由来など、ディレクターのこだわりが明かされている。

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