朝鮮日報「今回の議論は、一部のネットユーザーと環球時報が主導」
10月11日頃、BTSの発言がウェイボー(微博)の急上昇ワード(熱捜)に浮上し、10月12日には中国共産党系の環球時報が、
「中国のネットユーザーが朝鮮戦争のコメントに怒り 防弾少年団が中国で『被弾』」
と題した記事をウェブサイトに掲載した。記事によると、BTSメンバーの発言の「両国が共に分かち合った苦難の歴史を常に忘れない」という部分が「特に中国のネットユーザーを怒らせている」という。「両国」は「米韓」を指すため、中国を敵視していると受け止めた人もいたようだ。一部のファンは
「私は中国人なので」
「国家の尊厳に関わることに口を出すのは絶対許せない」
などとして、ファンをやめることを宣言したという。
ただ、今回の発言に対する批判が、現時点ではどの程度の広がりを見せているかは不明だ。朝鮮日報は10月12日付けの北京発の記事で
「今回の議論は、一部のネットユーザーと環球時報が主導している。環球時報は中国共産党機関紙の人民日報の姉妹紙で、反米、民族主義性向を示している」
と指摘している。
17年には、米軍の最新鋭迎撃システム、「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備に中国が猛反発。中国では韓国への団体旅行の販売が禁止されたり、韓国製品の不買運動が展開されたりした。中韓の微妙な緊張関係が、今回の件で改めて浮き彫りになったとも言えそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)