当てたのは欧州中期予報センター、10日先まで予測など優秀な面も
台風のUターンをスパコンで予測していたところは、イギリスに本部がある欧州中期予報センター(ECMWF)だった。
ECMWFは、ヨーロッパ各国が加盟し、産経新聞の10月7日付記事によると、第1次大戦では天候が戦況を左右したため、ヨーロッパでは、気象学が発達したという。
気象庁のアジア太平洋気象防災センターは12日、10日先まで予測しているECMWFについて、取材にこう話した。
「日本は、5日先までしか予測していませんので、Uターンするところまで計算せず、初期データを元にした数値予報モデルのミューレーションでは、太平洋岸を北東方向に進むとしました。このモデルでは、確かにアルゴリズムやコンピュータの違いで差があり、日本が負けている部分はあると思います」
ドイツの気象機関も、10月5日時点でUターンを予測していたという。
ただ、ECMWFは、7日時点ぐらいでは、台風が北東方向に進むと一時予測を変えていた。
「各国とも誤差があり、当たるときも外れるときもあります。常に当たるのがあればいいのですが、1年を通して見れば、日本は、ヨーロッパなどとそんなに大きな差はないと思います。日本は、各国のモデルも参考にして5日先まで予測していますので、予報は劣っていないと思っています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)