Go Toイート「錬金術」は想定済み なぜ「一律ポイント付与」に?農水省に詳しく聞いた

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「飲食店がこのキャンペーンをどう使うか」

   Go To イートの趣旨は「感染予防対策に取り組みながら頑張っている飲食店を応援し、食材を供給する農林漁業者を応援するもの」(農水省の資料より)。上記「錬金術」のような使い方が横行すれば客単価を押し下げることになるが、飲食店の応援という趣旨に合致するのだろうか。所管する農林水産省の食料産業局食品製造課Go To Eatキャンペーン準備室の担当者は6日、J-CASTニュースの取材にこう話す。

「ポイントは2つあります。1つは、Go To イートで付与されるポイントは次回以降の外食でしか使えないということです。全体として外食支援の枠組みを超えるものではなく、趣旨は損なわれません。

もう1つは飲食店側の経営判断に委ねているということ。ネット予約ですと、Go To イート利用時のコースを制限したり、1回の下限金額を定めたりというのは、飲食店ごとに設定できます。ただ最終的には予約サイトのシステムが(下限額設定などに)対応しているかどうかによりますので、詳細は予約サイトとご相談いただくことになります。逆に制限を設定しないことで、より集客に活用することもできます。つまり飲食店がこのキャンペーンをどう使うかにかかってきます」

   「錬金術」のような使い方は想定済みだったという。

「当初から指摘されていました。しかし、国から強制的に最低金額などのルールを設定することはしませんでした。そういう制限を国で作った場合、飲食店、消費者の双方にとっていいことなのか。飲食店ごと自由に制限を設定いただくほうが、制度の柔軟性が高いと判断しました」

   「錬金術」をする人が「現実にどれくらいいるのか」との疑問もあるという。「予約を取り、1品食べて帰るというのは結構苦痛だと思います。冗談半分でやってみたという人は出てくるかもしれませんが、本気でやり続けるとしたら苦行では」と、どこまで広がりを見せるかは疑問符をつける。「それでも、この(『錬金術』の)動きが広がって『国は制限すべきだ』という論調になれば、制限を設けることはあり得ます」としている。

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