プロ野球・阪神タイガースの藤浪晋太郎投手は、2020年10月6日にマツダスタジアムで行われた広島戦の9回に登板し、9球で抑えきる好投をみせた。
このまま「藤川路線で成長」?
3-3の同点で迎えた9回裏、ジョン・エドワーズ投手に代わって登板した藤浪投手。7回に本塁打を放っている大盛穂外野手に対してはまず153キロの直球を投じ、最後はフォークで空振りを取り、3球三振で1アウトとした。続いてのホセ・ピレラ外野手も3球目がセカンドフライ。最後の田中広輔内野手からも159キロの直球で3球三振を奪い、計9球で勝負どころを3人斬りとした。試合は延長で4-4に終わり、惜しくも勝ちは付かなかったがホールドを記録。救援としての役割を果たした。
藤浪投手は本来先発投手として活躍していたが、制球の乱れによる与四死球の多さなどで知られていた。今シーズンでも開幕から8試合を先発で出場したが、先発としては1勝5敗と、成績は芳しくない。ところが9月26日のヤクルト戦には約7年ぶりに中継ぎで登板。この日も2回を1失点として敗戦投手となってしまったが、これ以降中継ぎとして6試合に登板しており、3ホールドを記録している。
10月4日の巨人戦では1.1回で6安打を浴び、3失点を記録するなど、中継ぎとしても投球が振るわない日もみられる藤浪投手だが、回をまたがずに1イニングのみで出場した4試合では1安打無失点と好成績をマークしている。
特に今回マツダスタジアムで投じた9球は阪神ファンを大いに沸かせた。そんなファンの一部でささやかれているのは、「藤川の跡を継いでクローザーになればいいのに」といった「藤川2世」論だ。