「モノ言う株主」要求で発覚
今回、この長年の悪しき「慣行」が発覚したきっかけは、7月31日に開かれた東芝の株主総会だった。「モノ言う株主」として知られる海外ファンドの一部が、議決権の行使ができなかった疑いがあるとして、第三者委員会による調査を求めたことだ。これを受け、三井住友信託が調査して判明したのだ。このファンドは27日に行使書を発送し、期限の30日に三井住友信託に届いていたが、31日の総会では無効にされたという。
東芝の場合、議決権のうち1.3%に当たる1139枚の行使書が期限内に届いていたのに無効にされた。この総会は、海外ファンドが独自の取締役候補を立てて会社側と対立し、緊迫した展開になり、車谷暢昭(のぶあき)社長兼最高経営責任者(CEO)の取締役選任賛成は約58%と、過半数を辛うじて上回るにとどまり、話題になった。1.3%がすべて「反車谷」であっても、議決結果に変更はないが、後味の悪い結果だ。
両信託が2020年に誤集計を確認した1346社の総会について再集計した結果、東芝を含め、議決結果が覆るケースはなかったとしているが、これより前は資料が残っていないため、検証できないという。