フジは「全員年金のような誤った印象与えた」と番組で訂正
これに対し、平井氏の発言があった「バイキングMORE」では翌10月6日、番組の最後でフジのアナウンサーがこう説明して頭を下げた。
「平井上席解説委員の発言が、学術会議の会員全員が学士院の会員になって、年間250万円の年金を受け取れる、というような誤った印象を与えるものになりました。正確に言えば、学術会議の会員は学士院に推薦される方もいますが、全員が学士院の会員になるわけではありません。また、学術会議以外の方が学士院の会員になることもあります。この点、補足して訂正致します。大変失礼しました」
平井氏自身も、その前の番組「とくダネ!」で同様な内容の説明をしていた。
フジテレビの企業広報室も6日、「本日の『バイキングMORE』でお伝えした通りです。今後、チェック体制を強化し再発防止に努めてまいります」とJ-CASTニュースの取材に答えた。
とはいえ、平井氏は、学術会議や学士院への批判を撤回したわけではないようだ。
他にも、批判的な識者はおり、フリーキャスターの辛坊治郎氏は10月5日、学者たちの既得権益のようになっているとして、「税金で支える必要がある?」などとツイッターで疑問を呈した。そのうえで、「本家アメリカの独立委員会の委員は政権が決める。民主主義国で、政権の監視が利かない政府組織が存在してはいけない」と訴えた。
元大阪市長で弁護士の橋下徹氏も、「学問の自由や独立を叫ぶ前に、まずは金の面で自立しろ」とツイッターで指摘し、「学士院の終身年金も時代にそぐわない」と意見を述べていた。