菅義偉内閣の閣僚20人のうち15人は安倍内閣からの再任や「横滑り」、「再登板」で、新鮮味こそ乏しいが、実力派ぞろいとは言える。そんな政界でキャリアを積み重ねてきた閣僚らはどのように資産形成をしてきたのか。J-CASTニュースは菅首相と閣僚21人の資産を調べてみた。
国会議員が国政選挙の当選後に提出している資産報告書と、選挙後も毎年提出する資産補充報告書を国会で閲覧し、集計した。
あの人の豪邸、時価「50億円は超える」?
所得では2位に甘んじた麻生太郎・副総理兼財務相だが、資産では約4億8682万円(2017年10月の衆院選時点)と、ダントツのトップだった。その大半を占めるのが、東京・渋谷の自宅地にある豪邸のほか、地元・福岡県飯塚市などに広大な不動産だ。
ただ、資産報告書で報告される数字は、土地や建物の固定資産税の評価額で、実際の資産価格からは大きく乖離する。そこで、高級物件の売買を手がける複数の不動産業者に取材してみた。すると、渋谷の一等地にある自宅は「土地だけでも50億円は超えるでしょう。建物も価値が高そうな洋館なので、こちらも億単位でしょうね」と教えてくれた。
また、麻生氏は、ブリヂストンや九州電力など上場6銘柄を保有しており、株数と2020年9月29日の終値で単純計算すると、その価値は約8731万円に上った(株式分割や併合などは考慮していない)。
保有資産額の2位は平井卓也・デジタル担当相で、約2億1754万円(17年10月の衆院選時点)。その大半が、東京・広尾にある約300平方メートルの宅地(家族2人と共有)や地元・高松市に所有する土地・建物など不動産だ。広尾の物件についても先出の不動産業者に聞いてみたが、「実際の市場価値は数十億円になりそう」だという。
平井氏もやはり株を多く持つ。しかも米フェイスブックや中国の「百度」(バイドゥ)の株をそれぞれ230株、170株所有するなど、世界的なIT銘柄も含む。9月30日0時のナスダック株価と米ドル為替相場で単純計算すると、2銘柄だけで845万円の価値があった(こちらも株式分割などは考慮せず)。