法廷でギャグをかましたことについて、お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光さん(55)が、TBS系の情報番組「サンデー・ジャポン」で釈明した。
「最初に言っときますけど、私、伊勢谷じゃないですから」。司会の太田さんは、2020年10月4日放送の番組でも、オープニングでまずこうボケた。
「私は、この場所でも裁かれるんでしょうか」
太田さんは、自らの裏口入学疑惑を報じた週刊誌を事実無根だと訴えた民事裁判で、宣誓文を読んだ後に「伊勢谷友介です」と小声で言っていた。伊勢谷被告(44)は、大麻取締法違反(所持)の罪で起訴され、公判中だ。
番組で、相方の田中裕二さん(55)が「分かってるよ」と突っ込むと「誤解している人がいる」とうそぶいた。
番組がしばらく別の話題を扱った後、裁判のことに移ると、太田さんは、真顔でこう漏らした。
「私は、この場所でも裁かれるんでしょうか」
しかし、その直後には、伊勢谷被告を名乗った意図を聞かれ、ゲスト出演したユーチューバーのフワちゃん(26)を見て、「これはあの、フワちゃんが言えと言ったんで」ととぼけた。
伊勢谷被告を名乗ったことについて、太田さんは、「僕は言うつもりなかった」と強調し、そのときの現場の雰囲気について、「シーンとしてました」と明かした。それでも、負い目はない様子で、裁判官が「それでは」と言うのと被ってしまったとして、「そこは失敗したなと思います」と漏らした。
太田さんは、法廷を振り返って、「あんまり良い客ではなかったね」と残念そう。太田さんが傍聴席に向けて持ちネタの「プシュー」をやったことなどについて、相方の田中さんから聞かれると、「怒られたりはしなかったですね」と説明した。
「和ませたい気持ちは分かる」「場所をわきまえろよ」
ただ、妻で所属事務所タイタン社長の太田光代さん(56)の反応については、今度は小声で「いや、社長はまあ怒ってました」と白状した。
太田光さんの法廷での言動については、当時もメディアやインターネットで大きな話題になり、裁判の威信を傷つけると罰則があるうえ、こうした言動は発言の信用性を損ない不利になるとする弁護士もいた。
番組では、出演した別の弁護士は、笑いを取りに行く人は見たことがないとしながらも、太田さんがお笑い芸人であることから裁判所も想定内で問題ないのではないかとの見方を示した。
ニュースサイトのコメント欄やツイッターなどでは、「場所を和ませたい気持ちは分からんでもない」「訴訟を起こすという芸人として笑えない行為をなんとかして笑いに変えたかったんだろ」と太田さんに理解を示す声はあった。
とはいえ、厳しい声の方が多く、「ふざけていい場所とダメな場所わきまえろよ」「こんな事やっても裁判官の印象悪くなるだけ」「リスクを取りに行ってる割にはそれ程面白くない」などと書き込まれている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)