単なるコスト削減ではもはや?
新幹線の回復が急のようにも見えるが、全体としてコロナ前には戻れないと判断しているのだ。少なくともインバウンド(訪日外国人)の回復は見込めそうもないから当然だろう。ちなみに2020年3月期の実績(単体)の鉄道運輸収入は定期外が1兆2833億円、定期が5094億円と定期外の方が多い。
今回のJR東日本の業績予想について野村証券はリポートで「厳しい前提で会社計画が策定された印象」と堅めの見積もりだとの見方を示した。ただ、「ウィズコロナ」の現実がだんだん見えてきたことを示していると受け止めた投資家の多くが売りに回ったとみられる。そうである以上、終電繰り上げなどでコスト削減に励むだけでは済まず、運賃値上げも現実味を帯びてくると言えそうだ。