黒人をハグするトランプ支持の白人
ジョージ・フロイド氏殺害の話題で、トランプ氏が聖書片手に教会の前で写真撮影のためにポーズしたことをバイデン氏は批判したものの、警察による暴力そのものについての議論がなかったことに、ジョナサンは不満を露わにし、自分の頬を左の手のひらで素早く何度も叩いていた。
トランプ氏がいかに警察などの法執行機関の支持を得ているかに触れると、「そんなことどうでもいい」と黒人のジョナサンが反発。するとポールが、「俺には大事なことだ」と言い返す。
司会者クリス・ウォレス氏の「システミック・レイシズムは存在しますか」との質問に、黒人のジョナサンが「これを聞きたい。静かにしろ!」と立ち上がり、画面の前まで移動し、食い入るように見つめていた。
バイデン氏が「警察の予算削減には反対だ。警官は地域住民のことをもっと知るべきだ」と訴えると、ジョナサンが「警察には人種差別がある。俺は7回も不審者扱いされて、呼び止められたことがあるんだ」とつぶやく。
白人のポールが「人種差別じゃない。俺は完璧な白人だろ。この手の傷を見ろ。見てみろ! 警官に切られて、血が吹き出した」と言い返す。確かに、彼の手の甲に深い傷跡が残っていた。
「お前は完璧な白人だ。だから、背後から撃たれたりはしないんだ!」とジョナサンが怒鳴る。
「俺の手を見ろ! あんな痛い思いは、誰にもさせたくない」
ポールはそう言うと、ジョナサンに駆け寄り、「お前のこと、大好きだよ(I love you.)」と言って握手の手を差し出し、2人はハグし合った。