国会でも「FAX信奉」 電話なら数分なのに...
国会や地方議会でも「FAX信奉」は根強い。
音喜多駿・参院議員は19年7月の参院選で初当選し、初登院した際に、国会でいまだにFAX番号が必須になっていることの驚きを自身のブログにつづった。13年に都議会議員に当選した際も、都庁や議会事務局などからの重要連絡のほとんどがFAXで届くため、やむを得ず自身の事務所にFAXを設置したとも自身のブログに書いた。音喜多氏は背景について、こうもつづっている。
「実は『書類』をベースに考えるとFAXの方が優れている・便利だということになります。『書類』で保管・運用することが基本となっている場合、
・送信者側は書類をPDF化する手間が発生
↓
・受信者側は送られてきたPDFファイルを印刷する手間が発生
することになります。FAXだったら、どちらも一発送信すればその後は送ったものor送られたものをファイリングするだけなので、FAXの方が工数が少ないということになるわけですね」
J-CASTニュースなどメディアが国会議員や地方議員に取材を申し込む際も、多くのケースで質問文をFAXで送るよう求められる。電話でやり取りすれば数分で終わるような取材でも、メールでもいいような問い合わせでも、「とりあえず、用件をFAXで」と求められる。自民党の衆院議員の秘書は裏事情を明かす。
「うちの先生(議員)は60代の『紙』世代。何でも紙に一度印刷しないと、読んでもらえません。それに、スキャンダルネタに関するやり取りを万が一メールで誤って変なところに送ってしまったら、大問題ですから」
河野行革担当相には、行政だけでなく政界の「紙文化」も改革していただきたいものだ。