国内観光の意外な起爆剤? 海外旅行の「地球の歩き方」が、初の国内版「東京」に込めた思い

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東京観光はしばらく「地産地消」?

   本書の旅行業界への影響であるが、地方よりも首都圏で売れているという。「もともと『地球の歩き方』を購入していた海外旅行好きの層や、普段暮らしている東京に改めて興味を持った層が購入しているのではないでしょうか」と斉藤さんは分析する。取材は主に19年の秋から冬にかけて行ったが、五輪延期を経てようやく発行できた。

   「東京」にさきがけ、編集部では7月に「地球の歩き方 世界244の国と地域」を発行していた。こちらも東京五輪に合わせて刊行する計画だったものだ。海外渡航が困難な情勢下ではあるが、発行できたことには「シリーズを愛読してくれた読者が暖かい目で歓迎してくれました」と斉藤さんは話した。

   「東京」の取材先からは刊行後、感謝のメッセージが編集部に届けられることも。外国人観光客が途絶えて困窮していた東京の観光業界にとっては大きな救いになったようだ。10月からGo Toトラベルキャンペーンに東京が適用されるが、編集部によるとまだ地方から東京観光を喚起する機運にはなっていないとのことであり、しばらくは首都圏を中心に近場の人々が東京を訪れることになりそうである。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

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