「学術会議6人任命せず」、ひっくり返る可能性は? 異論封じ込め批判VS「会議改革」必要論

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「官僚人事を握った安倍政治の流れだが、混乱するので撤回ない可能性」

   6人の任命拒否に批判的な声としては、「独立機関とは名ばかりの翼賛機関と堕してしまう」「国会で自分の意見に対して正直に証言する専門家はいなくなるのでは」といった意見が出た。一方、理解を示す向きもあり、「あまりにも特定の政党に近すぎるから外されたのだろう」「税金を使う以上は行政にその是非を判断されるのは当たり前」といった声もあった。

   さらに、この機会に学術会議のあり方を見直すべきだとの声も上がった。

   学術会議は、「学者の国会」とも言われているが、「現会員が新会員を推薦ってのが確かなら国会というにはほど遠いのでは?」「平等な選出というのならば全大学の全教授の自由投票で決めるべき」などと書き込まれている。

   政治評論家の有馬晴海さんは、政府が任命拒否までした背景について、J-CASTニュースの取材に10月2日、こう話した。

「安倍政権が内閣人事局を通じて官僚の人事を握り、官房長官だった菅さんが実質的に束ねてきました。そんな中で、忖度できる人を優遇するようになり、菅さんも、そうした人の方がやりやすいと思うようになったのかもしれません。8年間にわたった安倍政治の流れはあると思います。首相に就任してからは、政権の方針に従わない人は変えると公言していますから、そのこともあるでしょう」

   菅政権が今後、学術会議の問題をどうするかについては、こうみる。

「反対意見を排除するのではなく、いろんな意見がある中で、最終的に判断する方がうまくいくことが多いはずです。その方が反対意見を説得する過程を通じて、国民にも理解してもらえるからです。こうした作業は、以前の自民党がやっていたことで、学術会議の名簿も口出しせずにそのまま通していました。菅さんも、今回の騒ぎで気を付けなければいけないという気持ちはあると思います。ただ、任命拒否を撤回すれば、その理由を巡ってマスコミが騒いだりしますから、そういうことにはならないのではないでしょうか」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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