全国的にビットコインを要求する爆破予告事件が多発している。2020年7月から9月にかけては、少なくとも18道府県で確認されている。
庁舎や教育機関がターゲット
以前から後を絶たない「爆破予告」事件。
最近目立つのが、爆破を止める見返りとして仮想通貨「ビットコイン」を求めるという脅迫行為だ。各自治体から明らかにされており、こちらは7月から9月にかけて少なくとも18道府県で確認されている(J-CASTニュース編集部調べ)。
編集部が確認した限りでは、こうした「ビットコイン」を要求する爆破予告事件は、7月15日に千葉県の旭市に犯行予告メールが届いて以来、北海道旭川市・青森県むつ市・山形県山形市・福島県伊達市・茨城県取手市・栃木県日光市・群馬県桐生市・新潟県三条市・石川県金沢市・山梨県山梨市・滋賀県彦根市・京都府宇治市・和歌山県海南市・徳島県美波町・佐賀県太良町・鹿児島県鹿児島市などで起きており、9月29日には沖縄県の宮古島市に脅迫メッセージが送信されている。
旭市では市役所に、宮古島市では市内の小中学校、高等学校、市役所に対する爆破予告が行われるなど、主に庁舎や教育機関が犯行の対象とされている。要求されたビットコインの価格は予告によって異なるが、山形市の発表によると、40BTC(ビットコイン)の送金を求めていた。金融市場情報サイト「Investing.com」を参考に、市がメールを確認した8月31日の終値で計算すると4800万円以上になる。
同じ県の複数の市に立て続けに
また、上記に挙げた自治体だけでなく、県内の複数の市に相次いで爆破予告が行われるケースも多い。例として、茨城県では取手市の他に土浦市と古河市に、京都府では宇治市の他に綾部市・亀岡市などでビットコインを要求しての爆破予告が行われた。
旭市に対しては、16年2月と7月や17年2月にも爆破予告があった。J-CASTニュースが20年10月1日に市の総務課地域安全班に対し、これまでの事件で爆破予告に伴いビットコインの要求があったかと取材したところ、担当者は「ビットコインは7月16日(に犯行を行うと予告された際)のものですね。初めてですね」とコメントした。