ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)陣営が、WBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)との王座統一戦に向けて強気の姿勢を見せている。海外の専門メディアによると、カシメロ陣営が井上戦でキャリア最高額を求めており、母国フィリピンメディアはカシメロが「ビッグマッチ」「ビッグネーム」「高額報酬」だけを求めていると報じている。
「アラムは他のファイターにクレイジーな金を払っているのに」
専門メディア「Boxing Scene」によると、カシメロをプロモートするMPプロモーションのショーン・ギボンズ氏は今秋に井上戦が実現しなかった理由について言及。ギボンズ氏は、井上を共同プロモートするトップランク社のボブ・アラム氏が、カシメロに対して適切な報酬を支払うことを望まなかったと語っている。
さらにギボンズ氏は、カシメロが井上との統一戦で自身のプロキャリアでの最高額のファイトマネーを求めていることを明かした。その一方でボブ・アラム氏がカシメロの望むファイトマネーを支払うかどうかに関しては懐疑的で、「彼(アラム氏)は他のファイターにクレイジーな金を払っているのにカシメロに支払わない理由はなんなんだ」と憤慨しているようだ。
また、ギボンズ氏はカシメロの次戦について井上以外の選択肢があることを示唆。アラム氏が高額報酬を支払うのにためらうのならば、それはそれで構わないという。「ジョンリルは今回の試合で多くの観衆の目を奪った。ショータイム(米テレビ局)のエスピノサはもう一度一緒に仕事がしたいと言っている。だから彼(アラム氏)と仕事をすることだけが唯一の選択ではない」と語っている。
「マクレガーとも対戦する準備がある」
カシメロは2020年9月26日(日本時間27日)に米コネチカット州でデューク・ミカ(ガーナ)を相手に防衛戦を行い、3回TKOで3度目の防衛(暫定王座を含む)に成功した。カシメロ陣営は、24戦全勝(19KO)の挑戦者を一蹴したことで米国内でのカシメロの評価がさらに上がったと認識したようだ。
カシメロの母国フィリピンメディアも地元王者の防衛を報道。「The Manila Times」(WEB版)によると、カシメロが今後求めるのは「ビッグマッチ」「ビッグネーム」「高額報酬」だけだという。記事によると、フィリピンスポーツライター協会のオンライン版フォーラムに参加したカシメロは、UFC王者コナー・マクレガー(アイルランド)とも対戦する準備があると豪語。相変わらずのビッグマウスで地元メディアにアピールした。