米大統領選に向け、民主党候補のジョー・バイデン前副大統領と共和党候補で現職のドナルド・トランプ大統領による第1回大統領選討論会が2020年9月30日(日本時間)に行われた。
討論はテレビで放映され、日本ではNHK BS1などで生中継が行われたが、ディベートの最中にもトランプ氏、そしてバイデン氏のツイッターアカウントが更新され続けたことで話題となっている。
「討論中じゃないのか?」
新型コロナウイルス対策や黒人差別問題への考え方など、様々なテーマで進行した今回の討論だが、特にトランプ氏がバイデン氏に割って入るような場面が目立った。中でも話題がオバマケアについて移った際には両氏が互いの話を遮るように同時に発言し、司会が仲介に入って1人ずつ話すよう促す場面がみられるなど、激越なものになった。米ニュース専門放送局・CNBCは、ウェブ版の記事の見出しで「vicious(敵意に満ちた、危険な)」という言葉を使い、その討論を形容した。
討論中のトランプ氏はツイッターでも止まらなかった。開始直後から、バイデン氏が副大統領だった頃に起きた問題を報じた記事についてツイート。その後も
「ジョーはこの国を閉鎖したがっている。私は開いたままにしたい」
「コロナ禍の際にジョー・バイデンに耳を傾けていたら、何百万もの人が亡くなっていただろう」
「米国民は法と秩序を望んでいる。ジョー・バイデンはこれらを口にさえしないだろう」
などと次々にバイデン氏を非難した。また、バイデン氏に対して「あなたは47年間何もしなかった」と討論中に発言した際の映像と併せて、
「私は大統領としての47カ月でジョー・バイデンの47年(の政治家としてのキャリア)よりも多くのことを成し遂げた」
と投稿するなど、あたかもトランプ氏が討論の内容に応じてリアルタイムでツイートをしているかのような内容となっている。
当然、討論中にスマートフォンなどを操作する様子もなく、スタッフによるツイートである可能性が考えられるが、討論中に終始動き続けたトランプ氏のツイッターには
「ずっとトランプ氏の手元を見てるが、どうやってツイートしてるんだ?」
「討論中じゃないのか?」
「この男はディベートについてリアルタイムでツイートしている 気が変になりそうだ」
といった反応が相次いで寄せられている(翻訳は全て編集部)。
なお、バイデン氏のツイッターも討論中に更新が続き、やはり討論会の動画などを交えて、自らの主張を展開している。