2016年に覚せい剤取締法違反などで執行猶予4年懲役2年の判決を受けた俳優の高知東生(たかち・のぼる)さん(55)が、2020年9月30日で執行猶予期間を満了したことをツイッターで報告し、支援者や依存症に悩む人へメッセージをつづっている。
「許して下さいとは申しません」
高知さんは16年6月24日に覚せい剤取締法違反と大麻取締法違反容疑で逮捕され、9月に執行猶予4年懲役2年の判決を受けた。9月30日に執行猶予期間を満了した高知さんは、
「本日2020年9月30日をもって無事執行猶予の満了となりました。4年間の執行猶予期間、適切な支援に繋がれなかった最初の2年間は孤独で『俺なんか死んだ方がよいのではないか』と真っ暗闇の中にいました。2019年2月に依存症の支援者らと繋がれたことで、絶望から希望への光が見え、こうして生きています」
とツイッターに投稿、さらにリプライで
「支えて下さった皆さま本当に有難うございました。ご迷惑をかけた方々本当に申し訳ございませんでした。高知東生を許せないと思われる方がいて当然です。その方々に許して下さいとは申しません。皆さまの想いを胸に抱き、生き直しを図り、今後も自分にできる限りの埋め合わせを続けて参ります」
など、反省と支援者への感謝、更生の心境をつづっている。
「55歳になってやっと成人式を迎えられた気持ちです」
また、
「この4年の間に今まで面識のなかった方々が手を差し伸べて下さいました。その方々は何のメリットもなく、それどころか関わることでリスクすらあるのに『再起を応援する」』『失敗してもやり直せる」と励まして頂きました」
「僕はもう一度人を信じ、人を頼ることができました。その優しさ、思いやりの精神を学びに変え、僕も人に優しく、思いやりのある人間に変わっていきたいと努力中です。自分勝手だった僕も、55歳になってやっと成人式を迎えられた気持ちです」
と投稿した上で、
「また同じ依存症という病気に苦しみ悩む当事者や家族の仲間達や、清原さんら同じ自助グループの仲間には本当に助けられました。夜中、苦しむ僕の元に、仲間が地方から駆けつけてくれたこともありました。これからは仲間達に助けて貰うだけでなく、仲間達を助ける側にまわりたいと思います。感謝を込めて」
と、さまざまな依存症に悩む当事者を支援していく気持ちを伝えて投稿を終えた。高知さんは現在俳優業を再開し、30日付でYouTubeで配信された依存症啓発ドラマ「みーんな、知らない依存症」にも出演している。出演経緯については
「依存症の仲間達がTwitterドラマに続いて『高知さんの再起で私達は励まされる』と背中を押してくれ、機会を作ってくれました。こうして人前に出ることは正直恐くもありますが、僕のスキルが誰かの役に立つのであればと決意しました。今後も必要とされる場所で自分を生かしていきたいと思います」
とツイートしている。