2020年9月27日、視聴者からの注目を浴びつつ最終回を迎えたTBS日曜劇場「半沢直樹」。放送終了と共に日本列島は激しい「ロス」の嵐に包まれ、その風速は2日後である29日も衰えを知らない。
ネット上を見渡してみると、ドラマの終了を嘆く声が続々と上がっているのが分かる。ざっと見ただけでも、「半沢ロス過ぎてやる気が1ミリも出ない...何もしたく無い...」と、ドラマの終了によって気力が下がっているとツイートが目に留まるほか、
「半沢ロスなのか、最近の口癖についdeathつけてまう 中休憩おしまいdeath」
と、放送が終わってもドラマからの影響が続いていることを明かしつつ、やはり、ドラマの終了を嘆くツイートも。ドラマ終了後、29日までに「半沢ロス」を含むツイート数は9000件を超える(Yahoo!リアルタイム検索より)。まさに、「一億総虚脱」とも言えそうな状況だが、その一方で、これらの「ロス」とは距離を置いているとするツイートも出始めているのだ。
「名シーン、名言に今一度酔いしれてください」
あるアカウントは「半沢直樹半沢直樹騒ぎすぎ。やっと終わったと思ってるのに、終わってからもウザい」と、冷ややかなツイート。また、別のアカウントも「MIUが終わっちゃった時は喪失感があったけど、半沢直樹は終わっても良かったな!て感じ。私の中でコメディ枠になってた事もある」と、別のドラマの名前を挙げつつロスなどないとするなど、実に冷静な様子だ。
確かに、だが、ドラマの放送が終了して2日後になっても「ロス」が大嵐のように続くというのは、少々大袈裟な感は否めない。「半沢直樹」がいかに大傑作であったとしても、それはあくまで多数あるドラマのうちの1つでしかないわけであり、上記のような冷静な声が上がるのもまた、当然のことかもしれない。
なお、今回に関してはドラマの放送局もまた、ロスに包まれてしまっているようだ。というより、一番ロスを味わっているのは彼らかもしれない。
ドラマを放送したTBSは28日のニュース番組「Nスタ」で、18時15分から約7分にわたって、「ファンに広がる『半沢ロス』」と銘打って「半沢直樹」の特集を放送。ドラマの名シーンを振り返りつつ街の人々が放送終了を惜しむ声を紹介したほか、冒頭では井上貴博アナウンサーが「名シーン、名言に今一度酔いしれてください」と視聴者に呼びかけるなど、まさかの「煽り」で特集を紹介した。
また、翌29日はTBSの系列局で、やはりドラマを放送したCBCの「ゴゴスマ」が、ドラマの特集を放送。「最終回から2日...半沢ロスの皆様へ 名場面ランキング」とのタイトルで各シーンを振り返りつつ、スタジオのパネリストがトークを展開。本編映像もたっぷりと使いながら、CMをまたぎつつ約33分間にわたって名残を惜しんだのだった。これら、放送局まで巻き込んだ「半沢ロス」のうねりは、いまだ収まる気配を見せていない。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)